last teens love
女の子と歩く睦月を見た瞬間、虫ずが走った。
大学生なんだし、彼女くらいいても、おかしくないのに。
理系キャンパスの昼下がりに、なぜか文系の睦月。
幼稚園の頃から、所謂幼なじみとして過ごした。
腐れ縁なのか、高校も大学も同じで。
高校の廊下ですれ違っても、どこと無く感じる距離。いつからか、気まずくなった沈黙。二度と触れ合うことのない手。
怖かった。気持ちは隠し通せるつもりだったし、押し殺してしまえると思ってた。
木漏れ日の中、笑い合う睦月と彼女さん。
どうか、ずっと一緒に居てあげてください。
---------
季節は初夏。
名前の通り、冬生まれの自分にとって結構辛い季節。
高校の頃からまともに世間話も出来なくなった。
人より遅くやってきた反抗期ってやつで。
君の姿を運よく見つけ、一目も憚らず、にやけてしまいそうになった。
その時、俺の肩を叩いたのは、同じ経営学部の女子。
「むーちゃん、また偵察中?」
「……そうだけど」
彼女は怜と同じサークルらしい。世間話をしつつも、内心、怜を見失うんじゃないかと気が気でない。
「あ、」「え、何?」
「怜ちゃんだ」
手を振る彼女の目線の先を慌てて見遣ると、既に違う方向に歩きだした怜がいた。
「はぁ…」「どしたの」
「やっぱり、目合わせてくんなかった」
俺何かしたかなぁ…とぼやくと
「あんた、馬鹿ね〜」
「何だよ、いきなり」
「怜ちゃん、ショックそうだったわよ」「なんで?」「なんでって…」苦笑いしつつ、彼女はオンナゴコロを教えてくれた。
--------
知らないアドレスからメールが来た。睦月からだった。
[今、家にいる?出て来て欲しい。お願いします]
何年ぶりか解らないほどスパンの開いた会話がメールからだとは。しかも意味解らない。
彼女でも紹介されるのか…と余計な心配をしつつ、一応鏡を見て出た。勿論、すっぴんですが。
「好きです、付き合ってほしい」
思考回路が停止した。なんですと?
「は?」「高?んときからずっと。」もう、何が何だか解らない。
「最悪、」
その言葉を受けて慌てる睦月。
私は含み笑いをしながら彼に囁く。―ひどいよ。もうちょっと早く言ってよね。
俺の事、嫌いだった?、とうなだれる彼に、私は初めてのハグをしてみるんだ。
大学生なんだし、彼女くらいいても、おかしくないのに。
理系キャンパスの昼下がりに、なぜか文系の睦月。
幼稚園の頃から、所謂幼なじみとして過ごした。
腐れ縁なのか、高校も大学も同じで。
高校の廊下ですれ違っても、どこと無く感じる距離。いつからか、気まずくなった沈黙。二度と触れ合うことのない手。
怖かった。気持ちは隠し通せるつもりだったし、押し殺してしまえると思ってた。
木漏れ日の中、笑い合う睦月と彼女さん。
どうか、ずっと一緒に居てあげてください。
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季節は初夏。
名前の通り、冬生まれの自分にとって結構辛い季節。
高校の頃からまともに世間話も出来なくなった。
人より遅くやってきた反抗期ってやつで。
君の姿を運よく見つけ、一目も憚らず、にやけてしまいそうになった。
その時、俺の肩を叩いたのは、同じ経営学部の女子。
「むーちゃん、また偵察中?」
「……そうだけど」
彼女は怜と同じサークルらしい。世間話をしつつも、内心、怜を見失うんじゃないかと気が気でない。
「あ、」「え、何?」
「怜ちゃんだ」
手を振る彼女の目線の先を慌てて見遣ると、既に違う方向に歩きだした怜がいた。
「はぁ…」「どしたの」
「やっぱり、目合わせてくんなかった」
俺何かしたかなぁ…とぼやくと
「あんた、馬鹿ね〜」
「何だよ、いきなり」
「怜ちゃん、ショックそうだったわよ」「なんで?」「なんでって…」苦笑いしつつ、彼女はオンナゴコロを教えてくれた。
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知らないアドレスからメールが来た。睦月からだった。
[今、家にいる?出て来て欲しい。お願いします]
何年ぶりか解らないほどスパンの開いた会話がメールからだとは。しかも意味解らない。
彼女でも紹介されるのか…と余計な心配をしつつ、一応鏡を見て出た。勿論、すっぴんですが。
「好きです、付き合ってほしい」
思考回路が停止した。なんですと?
「は?」「高?んときからずっと。」もう、何が何だか解らない。
「最悪、」
その言葉を受けて慌てる睦月。
私は含み笑いをしながら彼に囁く。―ひどいよ。もうちょっと早く言ってよね。
俺の事、嫌いだった?、とうなだれる彼に、私は初めてのハグをしてみるんだ。
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