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スカバンburn!!最終章 -96- 俺は先へ進む

[310]  きゃしー  2010-05-29投稿

――光希の家

「…」

「…」

久々に目にした息子に黙ったままの両親。

光「…」

その様子を少し離れた場所から見つめる光希。

隆「話したいことがあって来た。…光希、お前もこっち来て聞け。」

光希は一瞬ためらった後、腕を組んだままの父の隣に座った。

「…それで…話ってのは…?」

隆「…俺…東京に行こうと思う。」

「…!」

光「東京?!」

「何、急に…」

隆「急じゃないよ。ずっとそのつもりやった。それで…そろそろ、夢のために本気出して動きだせる時期かなと思って」

「…」

隆「俺は、何を言われても夢を諦める気はない。どんなに厳しくても、命がけでも、叶える覚悟がある。もう充分、それだけの覚悟を決める時間はあった。」

「そう…か…」

隆「金なら、これまで地道に貯めてた分でなんとかやるから、何もしてくれんでええから。もうこれ以上、迷惑も心配もかける気はない。」

光「お兄ちゃん…」

隆「俺はもう、この厳しい道を歩く覚悟はできた。あとは、光希、お前や。チャンスは待ってくれへん。ほんまに夢を叶えたいなら、はよ腹くくれ。」

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