20歳になる前に
なんで日付変更線は日本の右隣りにあるんだろう。
日本を中心とした世界地図を眺めながら、青年は漠然とそんなことを考えていた。
青年は19歳。あと3日で20歳になる。
だから青年は逃げなければいけなかった。
明日から。太陽から。
それなのに、まさに20歳になるその日を、日本にいる若者達は世界の中でも最先端に迎えなければならない。そんなの理不尽だ。
そうだ。
青年は閃いた。
世界を赤道に沿って左に向かって旅していけばいいんだ。
そうすれば、3日は4日になる。子供でいられる時間は少しでも長くなる。
こうして、馬鹿な青年の一人旅は始まった。
「太陽から逃げろ」
・・・青年は旅先で出会う人々により、知っていく。それぞれ役割があることを。
道端で死んでいる虫や動物の死骸を見て悟る。いつかは皆死ぬのだと。
オレが恐れていたのは大人になることではなく。
時間が過ぎることだったのだろうか。
死ぬことだったのだろうか。
またわからなくなっていく。
青年はついにアメリカに到達し、そこから船に乗って海へ出る。
ついに日付変更線のすぐ手前。
しかし4日目は近づいてくる。
もはや逃れられない。太陽が世界の隅々まで、「青年が20歳になる日」に染め上げるだろう。
青年の結論は。
「馬鹿なことやってないで、家に帰るか」
こうして家路をたどる。
日本を中心とした世界地図を眺めながら、青年は漠然とそんなことを考えていた。
青年は19歳。あと3日で20歳になる。
だから青年は逃げなければいけなかった。
明日から。太陽から。
それなのに、まさに20歳になるその日を、日本にいる若者達は世界の中でも最先端に迎えなければならない。そんなの理不尽だ。
そうだ。
青年は閃いた。
世界を赤道に沿って左に向かって旅していけばいいんだ。
そうすれば、3日は4日になる。子供でいられる時間は少しでも長くなる。
こうして、馬鹿な青年の一人旅は始まった。
「太陽から逃げろ」
・・・青年は旅先で出会う人々により、知っていく。それぞれ役割があることを。
道端で死んでいる虫や動物の死骸を見て悟る。いつかは皆死ぬのだと。
オレが恐れていたのは大人になることではなく。
時間が過ぎることだったのだろうか。
死ぬことだったのだろうか。
またわからなくなっていく。
青年はついにアメリカに到達し、そこから船に乗って海へ出る。
ついに日付変更線のすぐ手前。
しかし4日目は近づいてくる。
もはや逃れられない。太陽が世界の隅々まで、「青年が20歳になる日」に染め上げるだろう。
青年の結論は。
「馬鹿なことやってないで、家に帰るか」
こうして家路をたどる。
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