話の続きが作れない10
「シー!ちょっと…!夜なんだから静かに…!」
『だってさあ〜!!』
子供は錯乱寸前だ。
ただのフィクションだと分かっているはずと思っていたが、結構本気にしてるのかしら…。
「やだなあ、これは物語なんだよ?分かってるでしょ?」
『分かっててもやなものはやなの!ほのちゃん絶対嘘つくに決まってるもん。いじめられました〜とかなんとか』
…確かに。
友達のほのちゃんはとても可愛らしく利発な子だが、まだ子供なので我が儘の抑えられない面がある。うちの子などは彼女に振り回されながら喜んでいるところもあるのだが。
(自分が一番じゃなきゃ気が済まないところあるしな…うちの子が天国に行くとなったらどんな嘘ついてでも阻止しそう…)
洒落にならないほどリアルな光景が浮かんできたので、ほのちゃんの出演は見送りに。
うちの子とて特に地獄に落ちるような振る舞いを(今のところは)しているわけでもない。時々我が儘は言うが、いたって普通の小学生だ。親の欲目かもしれないが、実際このような審判が本当にあったとしても、特に争点もなく、まあ天国行きになるのかなと考えた。天国か地獄のどちらかしかないとしたらの話だが。
「…え〜おほん!…まあとりあえず、友達とも仲良くやっているようだし、お母さんのこともそれほど困らせてはおらんようだし、では天国行きということで…」
こどもは泣き笑いのような安堵の表情を浮かべている。
そんな顔を見ていると、ついつい心の中の意地悪い部分がムクムクと…。
「ちょっと待ったあ〜!!!」
『ナニ!?だれ!?』
「わしは閻魔大王じゃあ!!」
…そうだよ、この人の存在を忘れていた。
子供はせっかくの天国行きの判決を邪魔されて悔しそうだ。
「閻魔どの、どうしたのじゃ。この子の天国行きが不満かな?」
「いやあ、不満というわけではないがな、まあその〜…地獄にもいろいろあるわけじゃ。特に地獄で働く鬼たちがのぉ、毎日がつまらんというてなあ」
『…だからなんなのよ…!』
子供は明らかに不満そうだ。それを見てさらに調子に乗る悪魔のような母親。
「こんなに可愛らしいお嬢さんが来てくれたら、地獄もきっと華やかになると思うんじゃが」
『いやあ〜!!!』
『だってさあ〜!!』
子供は錯乱寸前だ。
ただのフィクションだと分かっているはずと思っていたが、結構本気にしてるのかしら…。
「やだなあ、これは物語なんだよ?分かってるでしょ?」
『分かっててもやなものはやなの!ほのちゃん絶対嘘つくに決まってるもん。いじめられました〜とかなんとか』
…確かに。
友達のほのちゃんはとても可愛らしく利発な子だが、まだ子供なので我が儘の抑えられない面がある。うちの子などは彼女に振り回されながら喜んでいるところもあるのだが。
(自分が一番じゃなきゃ気が済まないところあるしな…うちの子が天国に行くとなったらどんな嘘ついてでも阻止しそう…)
洒落にならないほどリアルな光景が浮かんできたので、ほのちゃんの出演は見送りに。
うちの子とて特に地獄に落ちるような振る舞いを(今のところは)しているわけでもない。時々我が儘は言うが、いたって普通の小学生だ。親の欲目かもしれないが、実際このような審判が本当にあったとしても、特に争点もなく、まあ天国行きになるのかなと考えた。天国か地獄のどちらかしかないとしたらの話だが。
「…え〜おほん!…まあとりあえず、友達とも仲良くやっているようだし、お母さんのこともそれほど困らせてはおらんようだし、では天国行きということで…」
こどもは泣き笑いのような安堵の表情を浮かべている。
そんな顔を見ていると、ついつい心の中の意地悪い部分がムクムクと…。
「ちょっと待ったあ〜!!!」
『ナニ!?だれ!?』
「わしは閻魔大王じゃあ!!」
…そうだよ、この人の存在を忘れていた。
子供はせっかくの天国行きの判決を邪魔されて悔しそうだ。
「閻魔どの、どうしたのじゃ。この子の天国行きが不満かな?」
「いやあ、不満というわけではないがな、まあその〜…地獄にもいろいろあるわけじゃ。特に地獄で働く鬼たちがのぉ、毎日がつまらんというてなあ」
『…だからなんなのよ…!』
子供は明らかに不満そうだ。それを見てさらに調子に乗る悪魔のような母親。
「こんなに可愛らしいお嬢さんが来てくれたら、地獄もきっと華やかになると思うんじゃが」
『いやあ〜!!!』
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