かけがえのないもの 3
「よし!今作るからゆっくりしてて」
「はーい。」
隼人は瑠奈に優しく微笑みかけ、料理を開始した。
真剣に料理を作る隼人をじっと見つめながら瑠奈は口を開いた。
「やっぱり変わらないなぁ、お兄ちゃん」
「え?」
「料理してるときのお兄ちゃんって、凄くかっこいいよね。」
「なんだよ急に…」
隼人の頬はわずかに赤くなった。
「私ね、お兄ちゃんが作ってくれるオムライスが一番好きなんだ。」
瑠奈は屈託のない笑顔でそう言った。
「お父さんもお母さんも帰りが遅かったから…お兄ちゃんと私で交代でごはん作ってたよね。」
瑠奈の言葉に隼人は子供の頃の事を思い出す。−−−
「瑠奈、今日はお兄ちゃんがご飯作るね。」
「うん!」
「何食べたい?」
「何でもいいよ!お兄ちゃんが作ってくれるなら」
無邪気に笑う子供の頃の隼人と瑠奈
隼人は子供ながらに、瑠奈の笑顔を守っていきたいと思っていた。
子供の隼人は覚えたばかりのオムライスを一生懸命作った。
「うわー美味しそう!」
瑠奈の弾けるような笑顔と歓喜にうわずった声。
「瑠奈のために一生懸命作ったよ。」
「ありがとうお兄ちゃん!いただきまーす」
オムライスを頬張る瑠奈を隼人はじっと見守った。
「美味しいー!お兄ちゃんすごいね!」
「ありがとう、瑠奈」
瑠奈に喜んでもらえる。
ただそれだけで、隼人は自信をつけた。
それから何度となく
隼人は瑠奈にオムライスを振る舞った。
瑠奈の笑顔を見るために−−−
「あの頃はみんな私たちだけでやってたから大変だったけど…すごく楽しかったよ。」
瑠奈の声で隼人は回想から引き戻された。
「瑠奈?…やっぱり何か変だよ。」
「え?」
「何で急に昔の話しなんかしだすの?しかもなんかしんみりしちゃってるし」
「うーん…私もよくわかんない」
瑠奈はちょっと首を傾げた。
「ただ…料理してるお兄ちゃん見てたら懐かしくなっちゃって」
「ふーん…まあいっか。…よし、出来たよ。」
「あ、はいはーい」
瑠奈は立ち上がってテーブルに皿を運んだ。
詳しいことは食事で聞こう…
続く
「はーい。」
隼人は瑠奈に優しく微笑みかけ、料理を開始した。
真剣に料理を作る隼人をじっと見つめながら瑠奈は口を開いた。
「やっぱり変わらないなぁ、お兄ちゃん」
「え?」
「料理してるときのお兄ちゃんって、凄くかっこいいよね。」
「なんだよ急に…」
隼人の頬はわずかに赤くなった。
「私ね、お兄ちゃんが作ってくれるオムライスが一番好きなんだ。」
瑠奈は屈託のない笑顔でそう言った。
「お父さんもお母さんも帰りが遅かったから…お兄ちゃんと私で交代でごはん作ってたよね。」
瑠奈の言葉に隼人は子供の頃の事を思い出す。−−−
「瑠奈、今日はお兄ちゃんがご飯作るね。」
「うん!」
「何食べたい?」
「何でもいいよ!お兄ちゃんが作ってくれるなら」
無邪気に笑う子供の頃の隼人と瑠奈
隼人は子供ながらに、瑠奈の笑顔を守っていきたいと思っていた。
子供の隼人は覚えたばかりのオムライスを一生懸命作った。
「うわー美味しそう!」
瑠奈の弾けるような笑顔と歓喜にうわずった声。
「瑠奈のために一生懸命作ったよ。」
「ありがとうお兄ちゃん!いただきまーす」
オムライスを頬張る瑠奈を隼人はじっと見守った。
「美味しいー!お兄ちゃんすごいね!」
「ありがとう、瑠奈」
瑠奈に喜んでもらえる。
ただそれだけで、隼人は自信をつけた。
それから何度となく
隼人は瑠奈にオムライスを振る舞った。
瑠奈の笑顔を見るために−−−
「あの頃はみんな私たちだけでやってたから大変だったけど…すごく楽しかったよ。」
瑠奈の声で隼人は回想から引き戻された。
「瑠奈?…やっぱり何か変だよ。」
「え?」
「何で急に昔の話しなんかしだすの?しかもなんかしんみりしちゃってるし」
「うーん…私もよくわかんない」
瑠奈はちょっと首を傾げた。
「ただ…料理してるお兄ちゃん見てたら懐かしくなっちゃって」
「ふーん…まあいっか。…よし、出来たよ。」
「あ、はいはーい」
瑠奈は立ち上がってテーブルに皿を運んだ。
詳しいことは食事で聞こう…
続く
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