かけがえのないもの エピローグ −瑠奈の想い−
「お兄ちゃん…泣きすぎだよ…」
ひまわりが一面に咲き誇る天国から、瑠奈は隼人の様子を見て可笑しそうに微笑んだ。
「あ…キスされちゃった。」
前夜に自分も隼人にしたことだったが、瑠奈は急に恥ずかしくなった。
「お兄ちゃんたら…お父さんもお母さんも見てるのに…」
「瑠奈は…本当に愛されていたようだな。」
瑠奈は声のする方に顔を向けた。
「おじいちゃん!」
声の主は祖父だった。祖父はにっこり微笑んで瑠奈の横に並んだ。
「隼人は瑠奈を一心に愛し、瑠奈も隼人を心から慕った…お前たちは本当にいい兄妹だよ」
「ありがとう、おじいちゃん。」
瑠奈は嬉しそうに笑う。
「でもね、私、今度生まれ変わったら、できれば兄妹じゃなくてね…」
そう言って瑠奈は口をつぐんだ。
「やっぱり…恥ずかしいな。」
「うんうん。瑠奈の気持ちはよく分かる。」
祖父は瑠奈の頭を撫でた。
「おじいちゃん…」
「だが…まだその時ではないな…隼人はこれから、瑠奈の死を乗り越えて、一生懸命生きて行かなければならんのだから…」
隼人が瑠奈の頭を抱き寄せる光景を見下ろしながら、祖父は言った。
「思いつづければ、いつの日か必ず叶う。だから今は…隼人をしっかり支えておやり。」
「…うん!私、約束したもん!お兄ちゃんが困ってるときは、助けるって!」
「よしよし。それでいい。」
祖父は満足げに頷いた。
「では…わしはちょっと散歩に行ってくるよ。」
「うん!おじいちゃんありがとう!」
歩き去る祖父を見送ると、瑠奈は下の世界を見た。
隼人は泣き疲れたのか、瑠奈の側で眠っていた。
それを見て、瑠奈はくすっと笑った。
「早速出番だね…お兄ちゃん。」
そう言って、隼人の夢の中へ入る準備をする。
お兄ちゃん…例え見えなくても…触れ合えなくても…瑠奈はいつだってお兄ちゃんの側にいるよ。
会いたくなったら、いつだって会えるんだよ…
お兄ちゃんのこと、誰よりも応援してる。
だってお兄ちゃんは、瑠奈の…
瑠奈の、一番大好きな人だから…!
だから…これからも頑張ってね!お兄ちゃん!
そして…生まれ変わったら…
最終話へ続く
ひまわりが一面に咲き誇る天国から、瑠奈は隼人の様子を見て可笑しそうに微笑んだ。
「あ…キスされちゃった。」
前夜に自分も隼人にしたことだったが、瑠奈は急に恥ずかしくなった。
「お兄ちゃんたら…お父さんもお母さんも見てるのに…」
「瑠奈は…本当に愛されていたようだな。」
瑠奈は声のする方に顔を向けた。
「おじいちゃん!」
声の主は祖父だった。祖父はにっこり微笑んで瑠奈の横に並んだ。
「隼人は瑠奈を一心に愛し、瑠奈も隼人を心から慕った…お前たちは本当にいい兄妹だよ」
「ありがとう、おじいちゃん。」
瑠奈は嬉しそうに笑う。
「でもね、私、今度生まれ変わったら、できれば兄妹じゃなくてね…」
そう言って瑠奈は口をつぐんだ。
「やっぱり…恥ずかしいな。」
「うんうん。瑠奈の気持ちはよく分かる。」
祖父は瑠奈の頭を撫でた。
「おじいちゃん…」
「だが…まだその時ではないな…隼人はこれから、瑠奈の死を乗り越えて、一生懸命生きて行かなければならんのだから…」
隼人が瑠奈の頭を抱き寄せる光景を見下ろしながら、祖父は言った。
「思いつづければ、いつの日か必ず叶う。だから今は…隼人をしっかり支えておやり。」
「…うん!私、約束したもん!お兄ちゃんが困ってるときは、助けるって!」
「よしよし。それでいい。」
祖父は満足げに頷いた。
「では…わしはちょっと散歩に行ってくるよ。」
「うん!おじいちゃんありがとう!」
歩き去る祖父を見送ると、瑠奈は下の世界を見た。
隼人は泣き疲れたのか、瑠奈の側で眠っていた。
それを見て、瑠奈はくすっと笑った。
「早速出番だね…お兄ちゃん。」
そう言って、隼人の夢の中へ入る準備をする。
お兄ちゃん…例え見えなくても…触れ合えなくても…瑠奈はいつだってお兄ちゃんの側にいるよ。
会いたくなったら、いつだって会えるんだよ…
お兄ちゃんのこと、誰よりも応援してる。
だってお兄ちゃんは、瑠奈の…
瑠奈の、一番大好きな人だから…!
だから…これからも頑張ってね!お兄ちゃん!
そして…生まれ変わったら…
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