番外編 スカバンburn!! 俺の好きなこと(4/6)
新井猛と武田波音になんかやる気ないのか、寝ちゃってる清水慶太郎。直井はなんかいかついし、高橋は気ぃきつそうやし、玉置は直井と言い合い始めてるし、唯一の味方やった秋奈はすでに打ち解けてるし…
初めてメンバーが揃った音楽室で、俺は一人、彼らよりずっと遠くにいるような気分やった。
空気に入りこまれへん。
こういう時でも距離を置いちゃう俺って、客観視しちゃう俺って、おもんない奴やんなぁ…
かといって、無理にはしゃぐ気にもなれんし
なんて一人、まるで耳栓でもしてるかのように周りの音を断ち切って頭を動かしていた俺の耳に、呆れたような高橋の声だけが届いた。
「せめてリーダー決めようや」
初めて聞いたまともな意見。
ていうか、さっきからバンドの“バ”の字もこいつらの会話には出てきてへんけど。
「そやな」
同意する直井。
でもまあ、どうせまた玉置がやるんやろ?
そしてこのバンドは崩壊しておしまい。
案の定、玉置が口を開く。しかし、俺は耳を疑った。
「リーダーは聖二がいい」
え?
「最初から決めててん。リーダーは聖二がいい」
迷いのない目。
俺に向けられる7人の目。
なんで俺?!
感想
感想はありません。
「 きゃしー 」の携帯小説
- スカバンburn!!-209- 光 希 へ 〜スタート〜
- スカバンburn!!-208- 光 希 へ 〜仕事〜
- スカバンburn!!-207- 光 希 へ 〜恋人〜
- スカバンburn!!-206- 光 希 へ 〜家 族〜
- スカバンburn!!-205- 光 希 へ 〜バンド〜
- スカバンburn!!-204- 光 希 へ 〜バンド〜
- スカバンburn!!-203- 光希へ 〜伸昭〜