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すいもあまいも恋だから 第9話

[172]  バンブートレイン  2010-07-04投稿
イラスト展開会が校内で開催されることになった。イラスト学科の生徒が出品し 全学科の生徒が名指しで投票するものだ。
シビアにも 得点は0点も含め公表される。
クラスメートに実力が露呈することもあり 絶対に手を抜けない。

今日も帰宅電車でりかちゃんと一緒。
『あと一年と少しで卒業だね』私こと芳恵が憂鬱に呟く。
『来年プロになってるかなぁ。怖いよ。』とりかちゃん。
『お互いに田舎から出てきているし、いつまでも東京にいられないしね。結果出さないと。』
『来年からはアパート借りてバイトしながらイラスト描くつもり。芳恵ちゃんは?』
『私は来年一年、投稿や持ち込みを頑張るよ。先とかは頑張ってから考えるよ。』
『ハァ?』二人揃ってため息をはいた。

『おい、暗いなぁ。二人とも。幸せはこんぜ。』
明るいトーンで入ってきたのは 最近クラスメートになった高広君。電車が一緒でよく三人で帰宅する。
『将来心配じゃないの?』かみつくように 聞いた。
『俺、20代半ばでサラリーマンからイラスト学科に入学したんだぜ。崖っぷちなのは俺の方だろ。』
確かに。
『それに俺、資格15個もってるしね。』
『資格を15個も?イラストレーターにならないの?』
高広君の顔が少しムッとした。
『なりたいさ。でもここ卒業したら、30前だし仕事なんて見つからないさ。心の保険には必要さ。』
『30じゃ仕事ないの?』
『そりゃ、なかなかないんじゃない?資格無しじゃ。世間は甘くないさ。』
『なんだか、逃げ道みたい。』
『世間知らずだなぁ。社会出たらわかるさ』
『。。。』
『なんだよ。睨んで。』
『別に。』
中性的な性格で 男らしいリーダーシップはないから 特に男性を意識したことがない。
気楽に話せるから 忘れていたけれど 彼はやっぱり年上なんだ。
自分が子供で なんだか悔しかった。
一年後。全く自分の姿が見えてこない。それが なんだか怖かった。

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