携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> タブー?

タブー?

[814]  ヒマジン  2010-07-06投稿


それから戻った私達は親父達にこっびどく叱られまして。
でも、どんなに聞かれても島での話はしませんでした…。
その夜でしたかねぇ…。
あの夢を見たのは。
夢の中で私が寝てるとあの奇妙な化けモノが近づいてくるんです。
窓をガタガタと揺らして、まるで『開けろ!』とでも言っているかのようにね。
そして、最後に決まってあの鳴き声が響いて眼が覚めるんです。
そんな夢を見たからかわかりませんが、私は熱を出して倒れちまったんですよ。
何をやっても熱が下がらない…町のお医者も匙を投げました。
でも、私の祖母…村一番の年寄りなんですがね。
高熱で唸ってた私に聞いたんです。
『あの島に行ったのか?』とね。
最初は否定していたんですが、祖母の強ばった表情に観念して、島であった事を全部喋ったんですわ。
すると、祖母は何度も頷きながら、何処かへ行ってしまって…。
そこから先の記憶はあまり定かではないんですが…それ以降、熱も引いてすっかり元気になったことは確かです。
後で聞いた話なんですが…。
私以外の島に行ったメンバーも高熱出して倒れてたらしいんですよ。
しかも、全員がうわ言で同じ夢の話をして…結局そのまま死んじまったそうです。
私もそうなったかもしれませんが…よくわかりません。
現にこうして生きていますし、ね。


いやいや、すっかり長話になってしまいましたねぇ。
あぁ、最後に一つ。
熱が引いて暫くした後、祖母が言っていた事があるんです。

『お前はまだ許されてない』

『ワシでも完全に治めることは出来なかった。いつか、同じ夢を見るかもしれない。その時は今の話全てを誰かに話せ』

『それで移すことが出来る…だが、出来るだけ親密で無い人間が良い』

『これからの事を考えるなら、昨日今日出会った付き合いのない人間が良いだろう』って。

あなたも、誰かに話してみます?



《終》



感想

感想はありません。

「 ヒマジン 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス