七色の金魚?
「もう、忘れてもヒロ君だって怒らないんじゃないの?」
友達のやえはそう言って、私を優しく見守った。
5年間立ち直れないでいる私をやえは、一度も見放した事がなかった。
私が泣きたいときは、何時間でも一緒に居てくれた。
「分かってるんだよね。彼はもういない。でも、まだ好きで」
その言葉をこの5年間私はどれくらいやえに言ったのだろう。
「そうだね。ごめん」
そう言って、やえはいつも謝った。
やえは何一つ悪くはないのに。わたしが彼を「好きだ」と言うと、やえはいつも謝った。
その優しさに気がついていたのに私はやえに謝る心の余裕すら、その5年間で取り戻すことが出来ないでいた。
いつになったら、やえに謝れるのだろう。
そんな事を考えた。
「七色の金魚の噂知ってる?」
しばらくの沈黙をかき消すように、やえは元気な声で言った。
わたしは、首を横に振った。
七色の金魚とは何の話だろう?と聞こうとした私に気がついたのか、やえは続けて話した。
「悲しい恋を忘れさせてくれる金魚がいるんだって。私も会社の人にチラッと聞いただけだから良く分からないんだけど。その金魚は半透明な七色で凄い綺麗なんだって」
やえはにこっと笑った。
「その金魚がいたらいいね」と優しく目で言っていた。
私も、「いたらいいね」と目で合図して笑ってみたのだけれど上手く笑えなかった。
ただ、やえには伝わったようでもう一度にこっと微笑んだ。
その笑顔に私はどれだけ救われただろうと、考えた。
私は、その金魚に会って見たくなった。
それはヒロの事を忘れたいからとかじゃなくて、ただ純粋にその綺麗な金魚を見て見たかったから。
友達のやえはそう言って、私を優しく見守った。
5年間立ち直れないでいる私をやえは、一度も見放した事がなかった。
私が泣きたいときは、何時間でも一緒に居てくれた。
「分かってるんだよね。彼はもういない。でも、まだ好きで」
その言葉をこの5年間私はどれくらいやえに言ったのだろう。
「そうだね。ごめん」
そう言って、やえはいつも謝った。
やえは何一つ悪くはないのに。わたしが彼を「好きだ」と言うと、やえはいつも謝った。
その優しさに気がついていたのに私はやえに謝る心の余裕すら、その5年間で取り戻すことが出来ないでいた。
いつになったら、やえに謝れるのだろう。
そんな事を考えた。
「七色の金魚の噂知ってる?」
しばらくの沈黙をかき消すように、やえは元気な声で言った。
わたしは、首を横に振った。
七色の金魚とは何の話だろう?と聞こうとした私に気がついたのか、やえは続けて話した。
「悲しい恋を忘れさせてくれる金魚がいるんだって。私も会社の人にチラッと聞いただけだから良く分からないんだけど。その金魚は半透明な七色で凄い綺麗なんだって」
やえはにこっと笑った。
「その金魚がいたらいいね」と優しく目で言っていた。
私も、「いたらいいね」と目で合図して笑ってみたのだけれど上手く笑えなかった。
ただ、やえには伝わったようでもう一度にこっと微笑んだ。
その笑顔に私はどれだけ救われただろうと、考えた。
私は、その金魚に会って見たくなった。
それはヒロの事を忘れたいからとかじゃなくて、ただ純粋にその綺麗な金魚を見て見たかったから。
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