代償 7
「篤史…まず…ありがとう。あの時、篤史に暖かい言葉かけてもらったおかげで、私、頑張れたよ。志望校、入れたんだ…篤史がいなかったら、絶対頑張れなかったし、
篤史はあれからずっと、私の心の支えだよ。本当にありがとう…絶対、恩返しするね。
それから…ごめん。篤史が責められてる時、何も言えなくて…本当のこと言うと、怖かったんだ…私まで何か言われるんじゃないかって…
皆、篤史には罪悪感感じてるけど、一番最低なのは…自分のことしか考えられなかった私なんだ…
篤史の優しさを仇で返して…逃げて…」
清香は涙で声を詰まらせた。
「篤史は、私のこと憎んでるよね…当然だよ。私は篤史のこと、裏切ったんだから…私はこれから、ずっとこの事を背負って生きてくことになると思う。絶対、許されないことだから…でも、謝罪はさせて下さい…ごめんなさい…」
手で顔を覆いながら、清香がカメラの前から去る。
最後に、杉本がカメラの前に立った。
「篤史。元気か?…皆の思い…受けとってもらえたかな…皆、篤史には本当に申し訳ないと思ってるんだ。もちろん、先生も…あの時、皆から責められて、圧倒的に篤史が不利だったのに…しっかり事情も聞かずに、謝った方がいい、なんて言ってしまって…先生は…俺は…担任として失格だよ…
篤史の訴えを聞き入れもしないで…
今更こんなこと言っても遅すぎるけど…はっきり言ってあの状況は、篤史へのイジメに他ならなかった…そのイジメに…俺も加担してしまった。
この罪は一生消えないし、篤史が許してくれるとも思わない。
でも…許されなくても、しっかり誠意を示す義務があるんだ。本当に申し訳ない…
それから…もうすぐ卒業式だ。出来ることなら…篤史にも出席してほしい。
篤史は認めてないかもしれないけど…
篤史は杉本組の大事なメンバーだから…
最後は、皆で卒業したいんだ…
だから、どうか、卒業式の日だけでいいから、来てほしい。
杉本組は、篤史を心から歓迎します。」
杉本は声を振り絞ってメッセージを伝えた。
全員のメッセージを収録したDVDが出来上がった。「篤史に、伝わるといいな…」
「篤史なら、分かってくれるよ。」
杉本組の面々の表情に、わずかに安堵の色が見えた。
続く
篤史はあれからずっと、私の心の支えだよ。本当にありがとう…絶対、恩返しするね。
それから…ごめん。篤史が責められてる時、何も言えなくて…本当のこと言うと、怖かったんだ…私まで何か言われるんじゃないかって…
皆、篤史には罪悪感感じてるけど、一番最低なのは…自分のことしか考えられなかった私なんだ…
篤史の優しさを仇で返して…逃げて…」
清香は涙で声を詰まらせた。
「篤史は、私のこと憎んでるよね…当然だよ。私は篤史のこと、裏切ったんだから…私はこれから、ずっとこの事を背負って生きてくことになると思う。絶対、許されないことだから…でも、謝罪はさせて下さい…ごめんなさい…」
手で顔を覆いながら、清香がカメラの前から去る。
最後に、杉本がカメラの前に立った。
「篤史。元気か?…皆の思い…受けとってもらえたかな…皆、篤史には本当に申し訳ないと思ってるんだ。もちろん、先生も…あの時、皆から責められて、圧倒的に篤史が不利だったのに…しっかり事情も聞かずに、謝った方がいい、なんて言ってしまって…先生は…俺は…担任として失格だよ…
篤史の訴えを聞き入れもしないで…
今更こんなこと言っても遅すぎるけど…はっきり言ってあの状況は、篤史へのイジメに他ならなかった…そのイジメに…俺も加担してしまった。
この罪は一生消えないし、篤史が許してくれるとも思わない。
でも…許されなくても、しっかり誠意を示す義務があるんだ。本当に申し訳ない…
それから…もうすぐ卒業式だ。出来ることなら…篤史にも出席してほしい。
篤史は認めてないかもしれないけど…
篤史は杉本組の大事なメンバーだから…
最後は、皆で卒業したいんだ…
だから、どうか、卒業式の日だけでいいから、来てほしい。
杉本組は、篤史を心から歓迎します。」
杉本は声を振り絞ってメッセージを伝えた。
全員のメッセージを収録したDVDが出来上がった。「篤史に、伝わるといいな…」
「篤史なら、分かってくれるよ。」
杉本組の面々の表情に、わずかに安堵の色が見えた。
続く
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