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切ないだけでも

[258]  姫宮 はるか  2010-07-19投稿


―恋をしました。

初めて人を好きになったんだ。
今までそんなに興味もなかったから。

だけど、不覚にも君の笑顔に、
優しい性格に、
穏やかに響く声音に、
胸が高鳴ってしまうのだ。


「宮坂ー、今日の委員会のことなんだけど…」

こんな業務連絡でさえ、すごくドキドキしてるなんてかなり重傷だ。

「おぅ、体育祭のスローガン決めだっけ?(ニコッ」

何でこの人は、いつも笑いかけながら、話すのだろう。
もっとドキドキしちゃうじゃんか!!

「そーだよ。だからクラスでアンケートとっとけ、って。」

気づかれないように、なるべくいつもどうりになるように、頑張って話す。

「どっちもめんどくせーな。ねっ、サボったりしたら…」

「だーめ!!宮坂、こないだもサボったんだから!!」

宮坂の言葉に大方予想がついたから、言い終わる前に言葉を挟む。

「だよなー。まぁちゃんとでるからさ、んな怖い顔すんなよ(苦笑」

はっ、とする。
そんな怖い顔してたかな…

「冗談だよw にしても、ホントに高宮は真面目でいいヤツだな(ニコッ」

「っ///」

また不意打ちの笑顔だ。
きっと顔、真っ赤だなぁ///


―ホントは宮坂に恋をしたって 絶対叶わないのくらいわかってるのに…

だって、宮坂には彼女がいる。
宮坂はノリ気じゃない、みたいな噂もあるけど、やっぱり彼女は彼女だし…

だから はやく諦めなくちゃ、と思うのに。
宮坂はそんなのお構い無しに優しいし、勘違いしそうなことを、平気で言ってくる。
今もそうだ。

「どーした?顔、赤いけど熱あんの?なんかめっちゃ可愛いけどw」

「バッカじゃないの///そーゆーのは彼女に言ったげなよ!!」

嬉しいはずなのに、認めたら想いが溢れてきっと宮坂を困らせるから。
素直じゃないアタシでも 嫌わないでくれるかな?
なんて我が儘だよね…?

「あー。ぶっちゃけアイツより高宮のが可愛いからな…」

「何言ってんの?真帆かわいそーw」

そんなこと言ったって、やっぱり宮坂は真帆の彼氏なんだから。

アタシの想いなんて、絶対、届かないよね…


でも 君がアタシに笑いかけてくれるから、君のこと、忘れたり 諦めたりは、当分できそうにないよ…

切ないだけでも、仕方ないよ。
だって、君が好きなんだもん。



       ― end ―\r



感想

  • 39298: 姫宮 はるかさん☆初投稿ですよね?これから、 [2011-01-16]
  • 39299: よろしくですっ。。友達になりましょう?:あやき [2011-01-16]

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