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GO AWAY#61

[392]  速見  2010-07-22投稿
第十四話 ヤクザと抗争



「(えぇっと………何でこんな状況になっているのでしょうか?)」


雪野は目の前で自分たちに起きている状況が理解できずにただ立ち尽くしていた。理解できないのは当たり前だ。二人の目の前には優よりも怖い顔した人や顔に多くの傷跡や怖い刺青を入れているヤ○ザさんがたくさん立ち、中心の縁側に親分みたいな人までいたのだから。




あれは、たった一時間前の出来事であった。雪野の不本意な提案により二人は知立市からたった数キロ先の狩谷市に来ていた。何でも、昔検挙されたヤ○ザの下っ端が狩谷市の虎鬼門組に所属していたと優がいっていた事を思い出したようだ。


京都の微かな記憶を頼りに行動していたが雪野は正直記憶が間違っていますようにと、祈っていた。だが、京都も雪野ほどではないが記憶力は良かったのであまり迷うことなく虎鬼門組の屋敷までやってきた。



狩谷市の北部に広大な敷地を持って威厳たっぷりの古風な日本庭園を構えて、まるでVシネマに出てきそうな感じであった。

その屋敷だけでも雪野は逃げ出したかった。例え全国指名手配になっていても実際には人を一切殺したことのない普通の女子高生がこんな所にいるなんて場違いにも程がある。それは隣にいるアホ面した京都も論外ではなかったが、こいつは頭のネジが外れているせいかあまり恐怖を感じていない。一回こいつの頭のネジをプラスドライバーでしっかりと締めてやりたいと心の底から思った雪野だったが、そんな雪野のことをきっぱりと無視して京都は門に手を伸ばした。

しかし、今現在の時間はだいたい十一時近かった。ヤ○ザさんはだいたい夜の人だからこの時間に起きているだろうか?と、雪野が疑問に思ったが、ここのヤ○ザさんは早起きみたいで京都が大きな声で呼びかけると大きな門の隣にある小さなドアから優よりも怖い目つきをしたヤ○ザさんが現れた。


「(きゃぁぁぁぁ!!本物!!)」


雪野が全速力でその場を離れようとしたが京都が雪野の服を捕まえて逃がさなかった。


「んだ!?ガキか?一体何の用だ?」


現れた人は眠たそうに京都たちに尋ねると

「(あれ?結構いい人かも?)」

雪野は、いきなりブツで刺されると想像していたのか質問だけで終わったヤ○ザさんに少しばかり安堵を覚えた。

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