desteny??
茉莉子は、明日また病院に来ると言い、一旦、自宅へ戻った―\r
淳の両親が、主治医や病院に交渉してくれ、私が泊まれる様に用意された簡易ベットが、暫くして病室に入れられた。
一度は、簡易ベットに横になってみたが、私は、落ち着くどころか、逆に目が冴え、隣のベットに寝ている淳が、苦しそうに、たまにうめき声を上げる毎に、胸が絞め付けられ、横になったまま、淳の顔を見た。
私は結局、用意された簡易ベットを降りて、淳のベットの隣に有る、円形のパイプ椅子に腰掛けたまま、いつの間にかウトウトと眠っていた。
午前四時―\r
「香里・・・。香里・・・。」
淳の苦しそうな囈が隣から聞こえ、私は、はっと目が覚めた。
「あっちゃん?あっちゃん・・・?しっかりして・・・。私、此処に居るよ?」
「香里、ずっと居てくれてたのか?」
「うん・・・。お母さんとお父さんも、居たんだけど、今は私だけ。苦しく無い?」
「うん・・・。少し、苦しいけど、さっきよりは・・・。」
「無理しないで。ゆっくり休んで。私は今日、仕事休ませて貰える事になったし。有休で。だからずっと、あっちゃんの側に居るよ?」
「俺の事で、ゴメンな・・・。」
「良いの、有休なんだから。」
私は、淳の前で、満面の笑みをしてみせた。
「そっか・・・。香里?お前にどうしても話しておきたい事が有るんだ・・・。聞いてくれるか?」
淳は、苦しいながらも、私に必死に何か訴え掛けようとしていた。
「うん・・・。何・・・?」
「中川の事なんだけど・・・。今日、麗華に話すつもりだったって、言ったろ?お前からは、麗華に、一切、中川の事は話すなよ?これからもずっと・・・。」
「でも・・・、どうして?」
「俺さ・・・、中川に逢った後で、色々考えてたんだ。本当は、麗華には俺が話す事なんだけど、俺が麗華に話せ無かった時、お前がもし、中川の事を麗華に話したら、変な誤解とかしてよ、お前と麗華の仲に傷が入っちゃうんじゃねぇかってさ。俺、麗華の親友だし、香里と麗華にも、ずっと親友で居て欲しいんだ。それに麗華、中川と婚約したろ?アイツ、ほんと中川の事、何も知らないんじゃねぇか?って思うんだ・・・。俺が居れば、間に立って、麗華の事もフォロー出来るんだけど、女同士だとな・・・。俺が死ぬまでに、麗華と話せるかどうか。」
「何言ってんの!!!あっちゃんが・・・、死ぬ訳無いよ!!死ぬ訳・・・。」
気が付くと、私の目からは、大粒の涙が数え切れない程に流れ落ち、淳の、死ぬと言う言葉に、無意識に声を荒げていた―\r
淳の両親が、主治医や病院に交渉してくれ、私が泊まれる様に用意された簡易ベットが、暫くして病室に入れられた。
一度は、簡易ベットに横になってみたが、私は、落ち着くどころか、逆に目が冴え、隣のベットに寝ている淳が、苦しそうに、たまにうめき声を上げる毎に、胸が絞め付けられ、横になったまま、淳の顔を見た。
私は結局、用意された簡易ベットを降りて、淳のベットの隣に有る、円形のパイプ椅子に腰掛けたまま、いつの間にかウトウトと眠っていた。
午前四時―\r
「香里・・・。香里・・・。」
淳の苦しそうな囈が隣から聞こえ、私は、はっと目が覚めた。
「あっちゃん?あっちゃん・・・?しっかりして・・・。私、此処に居るよ?」
「香里、ずっと居てくれてたのか?」
「うん・・・。お母さんとお父さんも、居たんだけど、今は私だけ。苦しく無い?」
「うん・・・。少し、苦しいけど、さっきよりは・・・。」
「無理しないで。ゆっくり休んで。私は今日、仕事休ませて貰える事になったし。有休で。だからずっと、あっちゃんの側に居るよ?」
「俺の事で、ゴメンな・・・。」
「良いの、有休なんだから。」
私は、淳の前で、満面の笑みをしてみせた。
「そっか・・・。香里?お前にどうしても話しておきたい事が有るんだ・・・。聞いてくれるか?」
淳は、苦しいながらも、私に必死に何か訴え掛けようとしていた。
「うん・・・。何・・・?」
「中川の事なんだけど・・・。今日、麗華に話すつもりだったって、言ったろ?お前からは、麗華に、一切、中川の事は話すなよ?これからもずっと・・・。」
「でも・・・、どうして?」
「俺さ・・・、中川に逢った後で、色々考えてたんだ。本当は、麗華には俺が話す事なんだけど、俺が麗華に話せ無かった時、お前がもし、中川の事を麗華に話したら、変な誤解とかしてよ、お前と麗華の仲に傷が入っちゃうんじゃねぇかってさ。俺、麗華の親友だし、香里と麗華にも、ずっと親友で居て欲しいんだ。それに麗華、中川と婚約したろ?アイツ、ほんと中川の事、何も知らないんじゃねぇか?って思うんだ・・・。俺が居れば、間に立って、麗華の事もフォロー出来るんだけど、女同士だとな・・・。俺が死ぬまでに、麗華と話せるかどうか。」
「何言ってんの!!!あっちゃんが・・・、死ぬ訳無いよ!!死ぬ訳・・・。」
気が付くと、私の目からは、大粒の涙が数え切れない程に流れ落ち、淳の、死ぬと言う言葉に、無意識に声を荒げていた―\r
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