携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> ねぇ…大好きなのに。

ねぇ…大好きなのに。

[244]  春樹  2010-07-30投稿
父親へのメール。

「亜弥妊娠したんだけど、実家帰って良い?
春樹は産んじゃダメって言ってるけど、亜弥は産みたいから、実家帰って、赤ちゃん産んで良い?」

また、両親を傷付けた。

私は本当に最低な人間だと思った。

それでも、もう両親に頼るしかなかった。

少しすると、父親から返信が来た。

「家もお金無いから、出産費用は出してあげれないけど、帰って来るのは良いよ」

父親は、いつも私を攻めたり、問い詰めたりしない。

その日の夜、母親からメールが来た。

「お父さんから聞いたんだけど本当なの?お母さんは、亜弥がそうしたいなら、協力するよ」

一人で悩み、不安だった気持ちが、少し楽になった気がした。

妊娠に気付いてから、一ヶ月。

もうすぐ、二月が終ろうとしていた。

三月になったら、実家に帰る予定だった。

その日の夕方、母親から電話が来た。

私が電話に出ると、母親がいきなり質問をしてきた。

「本当に産むの?」

「うん」

一瞬戸惑ったが、私は即答した。

「世の中には、産まないっていう選択肢もあるんだよ。お金はどうするの?
家も今、お兄ちゃんも弟も働いてないから、余裕ないし、産まない方が、亜弥の為って事もあるんだよ。
子育てって、本当に大変なんだよ。
とにかく、帰ってきたら、働いてくれないと、家も余裕ないから」

母親が心配しているのは、解ってた。

でも、もう聞きたくなかった。

「いらない」

「産むな」

「産まないほうが良い」

誰も喜んでくれない私の妊娠。

自分が悪い事は解ってる。

私は、実家に帰るのを辞めた。

そして、妊娠している事を隠したまま、バイトを探した。


感想

感想はありません。

「 春樹 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス