がんばったで賞 6 〜カズヒロの優しさ〜
『もう私帰る?』
アキは、教室を出た。
その時、誰かにぶつかった。
「イテェ…。」
カズヒロだった。
カズヒロも面談で、順番的にはアキの次だった。
から…話は全部、聞いてしまっていた。
カズヒロは、すぐにノートを取り出して、
アキに見せつけた。
『ろう学校に行けだなんて、先生無責任すぎだよな。』
と、書かれてあるノートを。
アキは、自分のノートに、こう書いた。
『別にあなたに心配されなくてもいい。それより面談の内容を盗み聞きするなんて最低』
カズヒロの顔が少し曇った。
その後、ノートに再び、
『俺が、ろう学校に行かせないよう言ってみる。』
と書いた。
アキの、カズヒロに対するまなざしが変わった。
「…じゃあ、面談だから。」
カズヒロは中へ入った。
アキは、しばらく立ったまま、誰も居ない廊下で、手話で独り言を言った。
『勝手にすればいいじゃん。』
でも、面談の様子を伺ってしまう自分がいた。
「あなたは…英語、もうちょっと頑張らないといけないわ。このままじゃ、単位落とすかもしれないわよ。」
何を話しているかは、唇の動きで分かる。
「はぁ…。」
「まあいいわ。学校生活で、変わったことある?」
「特には。」
カズヒロは、いつ、私について話してくれるんだろう。
アキは、教室を出た。
その時、誰かにぶつかった。
「イテェ…。」
カズヒロだった。
カズヒロも面談で、順番的にはアキの次だった。
から…話は全部、聞いてしまっていた。
カズヒロは、すぐにノートを取り出して、
アキに見せつけた。
『ろう学校に行けだなんて、先生無責任すぎだよな。』
と、書かれてあるノートを。
アキは、自分のノートに、こう書いた。
『別にあなたに心配されなくてもいい。それより面談の内容を盗み聞きするなんて最低』
カズヒロの顔が少し曇った。
その後、ノートに再び、
『俺が、ろう学校に行かせないよう言ってみる。』
と書いた。
アキの、カズヒロに対するまなざしが変わった。
「…じゃあ、面談だから。」
カズヒロは中へ入った。
アキは、しばらく立ったまま、誰も居ない廊下で、手話で独り言を言った。
『勝手にすればいいじゃん。』
でも、面談の様子を伺ってしまう自分がいた。
「あなたは…英語、もうちょっと頑張らないといけないわ。このままじゃ、単位落とすかもしれないわよ。」
何を話しているかは、唇の動きで分かる。
「はぁ…。」
「まあいいわ。学校生活で、変わったことある?」
「特には。」
カズヒロは、いつ、私について話してくれるんだろう。
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