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【夢くい】26

[343]  豚姫  2006-08-30投稿
シキは手をはなして、ベットに腰をかけた。吸血鬼は少し下を向いたまま黙っている。
「・・・・私はシキ。貴方は??」
「はっ!!??」
「貴方の名前は??」
「・・名前・・」
「どうしたの??」
「・・俺に名前は無い」
「!!・・・じゃあ私がつけていい??」
「はっ!!??」
「だって名前が無いと貴方を呼べ無いじゃない」
「・・・・勝手にしろ」
「そうだなぇ」
シキはまたベットから立ち上がり、吸血鬼の前に立っち吸血鬼の顔を覗き込んだ。
「綺麗な瞳・・」
「なっ!!??」
「透き通るような青い瞳。空の色みたいだね♪」
「・・・・・」
「ソラって呼んでもいい??」
「・・勝手にしろ」
「うん♪助けてくれてありがとうソラ♪」
「!!・・・・別にいい」
「・・ねぇ??」
「何だ??」
「ソラはここに一人で住んでるの??」
「一人じゃない。コウモリ達と暮らしてる」
「友達は??」
「・・いない。吸血鬼は嫌われるから」
「なら・・私がソラの友達第一号だね♪」
「はっ!??」
「いいじゃん」
「・・はぁ・・勝手にしろ」
「うん♪勝手にする」
「・・・お前・・俺が怖くないのか??」
「全然怖くないよ」
「何でだ??皆怖がる」
「だって・・ソラは寂しそうな目をしてるから」
「・・・俺が・・??」
「うん」
「寂しい・・か。シキはなぜ森にいたんだ??」
「!!・・・友達を探してていつの間にか森に迷いこんじゃって」
「・・じゃあ、ここには居られないんだな」
「!!あっ・・ごめん。でも、ソラは友達だよ」
「ああ、分かってる」
「・・・・・・」
「首都に行ってみたらどうだ??」
「えっ!!??」
「コウモリ達がいろいろ教えてくれるんだ。今首都では武道大会が行われていて、大勢の人が集まってる」
「本当にっ!!??・・あ・・でも」
シキは少し下を向いた。
「どうした??」
ソラはシキの隣に座り顔を覗き込んだ。
「追われてもいるの」
「誰に??」
「エルフの人。いい人なのに・・私は飛び出して来てしまった」
「・・なら、俺が首都まで連れて行ってやるよ」
「えっ!!??」
「シキが友達を探し出せるまで、エルフに捕まらないように」
「でも、私はソラに助けてもらってばっかり・・」
「初めてなんだ。目を見て話してくれたのも、俺を怖がらずに接してくれたのも、シキが初めてなんだ」
ソラはシキを見て微笑んだ。

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