人間観察実況 大原恭也編 ４
Ａ：綻び？
Ｂ：ええ。まず大原さんは麻莉奈さんの服を褒めましたが麻莉奈さんは戸惑ってました。
Ａ：確かに。
Ｂ：おそらく彼女は以前にも大原さんといるときにこの服を着てたんでしょう。
Ａ：しかし「１年振りに出した」と言ってましたが。
Ｂ：おそらく大原さんの褒め言葉を無にしないための麻莉奈さんの優しさでしょう。
Ａ：なるほど。…さて、料理が運ばれて来まして、ワインがグラスに注がれております。
麻「うわー…すごい豪華。」
大「遠慮しないで食べちゃいなよ。」
麻「大丈夫？ほんとに…」
大「心配ナッシング！…では、この特別な夜に、麻莉奈に、乾杯」
麻「…乾杯」
Ａ：ちょっと麻莉奈さんの様子がおかしいようですが…
Ｂ：若干大原さんの言い回しに引いていますね。彼女には大原さんにこれだけのご馳走を振る舞う財力がないことは分かってますからね。
Ａ：しかし…大原さんはこういう店がほんとに似合わないですね。
Ｂ：ええ。…ほら、二人の会話が途切れ途切れです。
大「今日どうやって来たの？」
麻「電車できた。」
大「マジ？混んでなかった？」
麻「…いや、別に。」
大「あ、そう。」
麻「うん。」
大「…」
麻「…」
Ａ：…ここで視聴者の皆様に念のためお伝えしますが…
二人の会話を表す先頭の文字を縦に読んでいきますと何やらいかがわしい単語が出て参りますが、
これは全くの偶然です。
…しかし、会話が続きませんねぇ。
Ｂ：原因としてはここに来るまでのメールでのやり取りのし過ぎが考えられますね。
Ａ：先ほどから大原さんが必死に話題を提供していますが…
どの話題も１分と続きません。
Ｂ：案外話を盛り上げるのが下手みたいですね。
大「お、そのバックめっちゃ有名なブランドのやつじゃん！高かったっしょ？」
麻「…前からずっとこれだけど。」
大「あれ？そうだっけ？」
麻「うん…」
大「うん、まあでもやっぱ似合うよ。」
麻「…ありがとう…」
Ａ：これは完全にミスしてしまった感じでしょうか。
Ｂ：いかに大原さんが普段から彼女をよく見ていないかですよね。
Ａ：いつも持っているバッグを初めて見るかのような言葉でしたが…
Ｂ：この空気は相当気まずいですよ。
続く
Ｂ：ええ。まず大原さんは麻莉奈さんの服を褒めましたが麻莉奈さんは戸惑ってました。
Ａ：確かに。
Ｂ：おそらく彼女は以前にも大原さんといるときにこの服を着てたんでしょう。
Ａ：しかし「１年振りに出した」と言ってましたが。
Ｂ：おそらく大原さんの褒め言葉を無にしないための麻莉奈さんの優しさでしょう。
Ａ：なるほど。…さて、料理が運ばれて来まして、ワインがグラスに注がれております。
麻「うわー…すごい豪華。」
大「遠慮しないで食べちゃいなよ。」
麻「大丈夫？ほんとに…」
大「心配ナッシング！…では、この特別な夜に、麻莉奈に、乾杯」
麻「…乾杯」
Ａ：ちょっと麻莉奈さんの様子がおかしいようですが…
Ｂ：若干大原さんの言い回しに引いていますね。彼女には大原さんにこれだけのご馳走を振る舞う財力がないことは分かってますからね。
Ａ：しかし…大原さんはこういう店がほんとに似合わないですね。
Ｂ：ええ。…ほら、二人の会話が途切れ途切れです。
大「今日どうやって来たの？」
麻「電車できた。」
大「マジ？混んでなかった？」
麻「…いや、別に。」
大「あ、そう。」
麻「うん。」
大「…」
麻「…」
Ａ：…ここで視聴者の皆様に念のためお伝えしますが…
二人の会話を表す先頭の文字を縦に読んでいきますと何やらいかがわしい単語が出て参りますが、
これは全くの偶然です。
…しかし、会話が続きませんねぇ。
Ｂ：原因としてはここに来るまでのメールでのやり取りのし過ぎが考えられますね。
Ａ：先ほどから大原さんが必死に話題を提供していますが…
どの話題も１分と続きません。
Ｂ：案外話を盛り上げるのが下手みたいですね。
大「お、そのバックめっちゃ有名なブランドのやつじゃん！高かったっしょ？」
麻「…前からずっとこれだけど。」
大「あれ？そうだっけ？」
麻「うん…」
大「うん、まあでもやっぱ似合うよ。」
麻「…ありがとう…」
Ａ：これは完全にミスしてしまった感じでしょうか。
Ｂ：いかに大原さんが普段から彼女をよく見ていないかですよね。
Ａ：いつも持っているバッグを初めて見るかのような言葉でしたが…
Ｂ：この空気は相当気まずいですよ。
続く
感想
感想はありません。
「 デフレーター 」の携帯小説
- 手紙 扇風機からエアコンへ
- 手紙 消しゴムから、人間へ
- 人間観察実況 大原恭也編 ５
- 人間観察実況 大原恭也編 ４
- 人間観察実況 大原恭也編 ３
- 人間観察実況 大原恭也編 ２
- 人間観察実況 大原恭也編 １
