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夏笑 ナツエミ 第11話

[392]  焼きそば  2010-08-07投稿

「それは無理だよ〜。」

にわかな期待はエミの言葉によって消された。

まだ、2人きりなんて早いよな。

それどころか、俺とエミちゃん…。


釣り合ってないのかな。

いかにも、チャラチャラしてそうなアホな俺と、


真面目で、

ちょっと天然入ってて、

笑顔がかわいくて、

天使のようなエミ。


隣に座っているエミが遠く感じた。


「それよりさ〜、

ユッキーは彼女つくんないのかよ〜?」

コウの声が俺たちの話を遮った。


「うちの高校の女子で、ユッキーのファンいっぱいいるぞ〜。」
コウはなぜか得意げにリナに話す。

「かわいい子、紹介してもらいなよ。」

リナは俺の方を見て、話す。

「…いいよ。」

と俺が言うと、

「早く彼女作ってWデートしよ〜ぜ。

同クラのユウナはどう? 」

とコウは騒ぐ。

「…いいよ。ったく勝手なこと言って。」

と俺がブツブツ反論した。



「まんざらでもないんじゃない?」

隣からぽつりと呟く声がした。



「…エミちゃん、どしたの?」

俺は思わず、口をあんぐり開けてしまった。


「だ・か・ら!
女子からモテて悪い気はしてないんでしょ? 」

なぜかエミの目は血走っている。


「…ごめん、私、先に帰るわ。」

エミが席を立った。


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