夏笑 ナツエミ 第14話 エミSide
帰宅して、部屋に戻り、ジャージに着替えた。
生まれてはじめて告白された。
唇に指で触れると、昼間のことを思い出し、ドキドキした。
―ユッキーのことが好き。
でも…。
私は不安だよ。
ユッキーはモテるから、私とは釣り合わないのではないかと…。
ため息混じりにベッドに寝転ぶ。
(明日、学校でリナちゃんに相談してみよう。)
そんなことを考えていると、私は眠ってしまっていた。
◆翌日◆
教室につくと、リナちゃんの声がした。
「おはよ〜!エミ!」
「おはよう。昨日は、先に帰ってゴメン。」
「ハハハ、びっくりしたよ〜。」
リナは私に気遣い、笑っている。
「あのさ、リナちゃん、相談したいことがあるの。」
私はリナちゃんに切り出した。
すると、
「ああ、ユッキーのこと?」
「なんで分かるの?」
「見てりゃ分かるよ。好きなんでしょ。ユッキーのこと☆」
私の顔は赤くなっていった。
「じつは…告られたんだ。ユッキーに」
「…えっ!よかったじゃん。
で?オッケーしたの?」
「…まだ。」
積極的なリナは呆れた表情をした。
「なんで〜?両思いなんだよ〜。」
私が答えた。
「私は恋愛なんてしたことないから、よく分かんないょ。それに私はユッキーとは釣り合わないよ。」
リナが言った。
「…とりあえず、ユッキーのメアド教えておくから、友達から始めて考えたら?
」
「…ありがと。」
恋愛なんてはじめてで戸惑うことも多いけど、私は一歩すすんだ気がした。
感想
感想はありません。