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アドルフの希求

[672]  シナド  2010-08-21投稿


アドルフ、アドルフ

絶えて久しき君よ

アドルフ、君は

無垢にふりそそぐ慈雨であり

孤独に燃える怒りの炎だ

ぼくは君を

恐れながらも誇りに思った

しかし、怒りは変容し

無垢は永遠に失われた

アドルフ

今や君は

ぼくから最も遠いところにある

君の言葉は、もうぼくには届かない

君の姿を、もうぼくはどうやっても見ることはできない

アドルフ

絶えて久しき君よ

今度こそ、もっとしっかり君の言葉を受けとめよう

姿を目に焼きつけよう

だからアドルフ

もう一度戻ってきてはくれまいか

もう一度

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