携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> リレー小説「王国の掟」最終話?〜麻呂〜

リレー小説「王国の掟」最終話?〜麻呂〜

[448]  麻呂  2010-08-25投稿

「僕は、この国の王だ。

僕が王としてしなければならない事は、この国を笑顔で溢れる国にする事。

母の教えを、この国の掟とし、その掟を守る事を皆に伝えた今、

僕が守るべき物は、平和なこの国。」


王様は、自分自身にそう言い聞かせながら、皆と共に船から下ろした家畜達の小屋を作り始めました。


けれどその間も、王様の心が落ち着くはずがありません。


一体自分がこの国を留守にしている間に何があったのだろうか――


そんな思いが次から次へと沸き上がって来るのです。


一緒に作業をしている者に聞いても、皆何も分からないと言います。


「そうだ。タケルはどうした?!

サラと、僕が留守の間の国を守る様に頼んでおいたのだけれど。」


王様が皆にそう訊ねたその時でした――

真っ青な空に浮かぶ真っ白な雲が、突然2つに割れ、


その隙間から、眩しいほどの黄色い光が、王国全体に降り注いだのです。


天空から降り注ぐ凄まじい光に、王様と王国の人々は、目が眩み、


とても目を開けていられる状態ではありませんでしたが、


その光の中から聞こえてくる声に、皆が耳を傾けました。


「バズーよ。よく聞け。

この国に掟を作り、私が下界へ下りる事を命じた、私の下に仕える者達を従え、
よくぞ、ここまで国を発展させた。

その功績を褒め称えよう。

しかし、まだ国は発展途上。

お前がこれからするべき事は、お前自身が分かっているはずだ。

お前の体内には、父親ラドルドの血が流れているという事実は、消す事は出来ぬが、

これからも、この国の王として国を守り、国の発展に努めるのだ。」


その声は、まさに下界にいる者の声とは違い、姿こそ見えませんでしたが、


ここにいる王様と王国の皆が、神の声だと判断する事が出来るほど、神聖なる者の声だったのです。

今、ここにいる者全てが、神の声に、ほうふつとした表情を浮かべ、


まるで、時の流れを遮断されてしまったかの様でした。

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス