がんばったで賞 43 〜もっと話していたかった〜
病院の入り口。
アキより5分程後にカズヒロがやってきた。
「よっ。」
アキは挨拶代わりにカズヒロに抱きついた。
『あんまり遠くまで行くと怒られるから、今日は病院の中で話そう。』
「…お母さんに、見つからないように?」
アキは頷いた。
『お母さんが来たら、カズヒロは逃げて。お母さん相当嫌ってるから。カズヒロのこと。』
「そんなに…。」
カズヒロは呆れた。
『学校どうだった?』
「…うん。やっぱり、アキがいないと楽しくない。」『カズヒロは私がいないとダメ?』
アキは母性本能を擽られたようだ。
「えっ?まあ、ダメかな。」
アキは大爆笑していた。
「あっ、そういえばメール見たよ。手術…できないらしいね。」
『耳の形の問題だって。残念だけど、カズヒロがいつもそばにいるから、気にしてない。』
「…そう。俺も、アキと一緒にいたいよ。」
カズヒロはアキを抱き寄せた。
『私、堂々と生きられるようになった。カズヒロと出会って、耳が聞こえないという障害を、あまり気にしなくなったの。』
「ふーん。なら、良かった。」
もっと話していたかったが、
ついに来てしまった。母が。
「何してるの。病室にいなさいって…。」
『あ…。』
アキより5分程後にカズヒロがやってきた。
「よっ。」
アキは挨拶代わりにカズヒロに抱きついた。
『あんまり遠くまで行くと怒られるから、今日は病院の中で話そう。』
「…お母さんに、見つからないように?」
アキは頷いた。
『お母さんが来たら、カズヒロは逃げて。お母さん相当嫌ってるから。カズヒロのこと。』
「そんなに…。」
カズヒロは呆れた。
『学校どうだった?』
「…うん。やっぱり、アキがいないと楽しくない。」『カズヒロは私がいないとダメ?』
アキは母性本能を擽られたようだ。
「えっ?まあ、ダメかな。」
アキは大爆笑していた。
「あっ、そういえばメール見たよ。手術…できないらしいね。」
『耳の形の問題だって。残念だけど、カズヒロがいつもそばにいるから、気にしてない。』
「…そう。俺も、アキと一緒にいたいよ。」
カズヒロはアキを抱き寄せた。
『私、堂々と生きられるようになった。カズヒロと出会って、耳が聞こえないという障害を、あまり気にしなくなったの。』
「ふーん。なら、良かった。」
もっと話していたかったが、
ついに来てしまった。母が。
「何してるの。病室にいなさいって…。」
『あ…。』
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