仲睦まじい日々が送られ三人は幸福だった
この幸福が続きますように・・洋子は願っていた
美穂が中学生になった頃
正式に入籍して子供が欲しいとトムが言った
そうねダーリン
貴方の気持ちも解るけどまずは美穂と話し合わないとね
美穂の答えはＮＯだった
名前に英語がはいるし子供なんか作ったら許さないからね！
美穂のヤキモチだった
ＯＫ美穂子供はいらないよ
美穂一人で十分さ！
トムは優しく美穂に言った
中学二年の終わり頃から美穂はぐれだした
学校えはほとんどいかず免許も無いのに暴走族に入りやりたい放題だった
何日も帰らない日もあった
警察から電話がきて何度向かえに行った事か
その頃からトムに対してのしかとが何年ぶりかで始まった
ねぇママ トムの何処がいいの？
美穂はキモいよ
食事も一緒にしなくなり
相変わらず陰険なしかとが続いた
洋子は崩れていく美穂とトムの切なさが良く解っていた
反抗期の美穂を元にもどすにはどうすれば良いのか
優しく接ししたいようにさせるか 鬼になるか
洋子は鬼になった
Ｓ同士の喧嘩は派手だった
化粧はパンダで着る物は特攻服
白蛇天美穂と書かれた刺繍
頭は金髪で前髪のすぐ後ろから結んでいる
仲間同士の会話も「きさまが、おれがなんたらかんたら」まるで別人だ
トムは
トムが本当のパパじゃないから美穂が変わってしまったんだね
ゴメン洋子
ダーリンそれは考え過ぎよ
私だって美穂の頃は父親どころか男全てがきもかったわ
半年もすれば元にもどるわ
ところが戻らなかった
ある日シンナーを吸いながら帰って来た美穂に洋子はキレた
その頃トムは夜勤が多かったので その場にはいなかった
ブチ切れた洋子は２階の美穂の部屋に行き部屋中にあるものかたっぱしから２階の窓から捨てた
美穂にとって命よりも大切なもの それは特攻服と携帯
携帯は真ん中からへし折って投げつけた
美穂は泣きながら悪態をつきまくり洋子をののしった
あんたはもう私の美穂じゃない
この家から出ていって さっさと出ていけー
美穂は大きな袋を何枚か持って出ていった
２階から見下ろす洋子をふて腐れ気味に見ては荷物を拾い集めそして 何処え消えていった
三日後美穂の暴走族のヘッドから電話がきた
美穂ちゃんが帰りたがってます

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