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・・Dark*Rain・・

[315]  十六夜  2006-09-01投稿

睦月は意味が分からないが、小暑の真剣な顔を見て、只事では無いと察した。

「・・涙・・」

ずっと黙っていた水無月がゆっくりと口を開けて細く美しい声で小暑を呼んだ。

「ねぇ・・小暑」
「はい??」

水無月は立ち上がりゆっくりと窓に近付き、カーテンを開けた。

「アレも、もうすぐ涙が枯れるから??」
「えっ!??」

皆は急いで窓に近付き、窓から空を見上げた。
「空・・が・・・」

睦月は目を見開いた。空の色が青黒い色から、段々と漆黒へと月の周りから変わって行く。

「見てアレ」

沢山の虫や鳥達が月に向かって飛んで行く。

「吸い寄せられてる」
「何が起こってるんだ!??」
「まだ雨は止んで無いね」
「僕達どうしたらいいんだろ!??」

睦月と十二四気達は落ち着かない様子で、窓から空を見続けている。水無月は一人、窓から離れて椅子に座った。

「どうする事も出来ない」
「えっ!??」

皆は窓から視線を外し水無月を見た。

「涙が枯れるしか無い。ただ、私達に出来る事はある」
「・・何??」
「涙が枯れた時に小暑が言ってた人が来るのなら、その人を探す事よ」
「??」
「その人が全てを握っている気がする」
「じゃあ、そいつを探そう!!」
「そう、頑張ってね」
「はっ!?」

水無月は興味が無さそうに肘をつき近くに置いてあった、表紙が青の分厚い本を読みだした。睦月は水無月が読んでいる本の上に手をついた。

「・・邪魔よ。本が読めない」
「水無月は探さないの??」
「興味が無い」
「雨が止んだら嫌なんだよね??」
「相変わらず睦月は低脳ね」
「!!??」

睦月は少し眉間にシワを寄せて、水無月を上から見下ろした。

「・・その人が現れるのは雨が止む直前か、雨が止んでからよ」
「何で分かんの??」
「小暑が言っていた内容からそう取れるわ。なら、私達が動いてももう雨が止んだ後。なら私には関係の無い事よ」
「・・・・・」
「分かったなら手をどけて」

睦月はゆっくり本から手をどけた。水無月は何も無かったかのように、また本を読みだした。

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