「ドキドキする気持ち」?
〈ミラクル・ジュンくん〉
2004年
夏
卒業して4年…。
僕は、ひたすら働いていた。
オープンしたての居酒屋で。
来る日も来る日も…。
まるでロボットのように。
入社して6ヶ月…働き過ぎた僕は店長になっていた。
ロボット店長に。
ただなんとなく過ぎていく、そんな毎日の中で一つだけ変わったことがあった。
夢を見たのだ。
ユキちゃんの夢。
ふと現れてはニッコリ笑って消えていく夢。
手が届きそうで届かない夢。
なんとももどかしい夢だけど、僕は懐かしさと嬉しさでいっぱいになった。
「会いたいなぁ」
何の望みもないけれど、心の片隅でそう思う自分がいた。
ロボットが人間の心を取り戻した瞬間だった。
けど、ユキちゃんの連絡先も、今どこで何をしているのかも全く知らない僕には会う術があるはずもなく…。
またロボットに戻りかけたある日、専門学校の同級生の「ジュンくん」が僕が働く店に飲みに来た。
偶然の再会だ。
再会した僕らは飲みに行く約束をし、その日がやって来た。
ジュンくんとは、学生時代に特に仲が良かったわけでも悪かったわけでもなく、同じ集団の一人的な関係だった。
話す内容といえば学生時代の思い出話。
「あの頃は楽しかったな」と笑う二人の笑顔は少し寂しげだった。
思い出話も尽きるころ、僕らはこんな会話をした…
ジュンくん
「いやぁ〜、あの頃は楽しかったな」
僕
「そうだねぇ。またいつか集まりたいね。今でも連絡とかとってる人いるかい?」
ジュンくん
「いやぁ、それが全くいないんだよねぇ…俺も忙しくてさ。」
僕
「みんな地方にいるしねぇ。なかなかね…」
ジュンくん
「あぁ…ユキちゃんぐらいかなぁ、たまにメールやり取りしてるの…」
ミラクル。
ミラクルジュンくん。
2004年
夏
卒業して4年…。
僕は、ひたすら働いていた。
オープンしたての居酒屋で。
来る日も来る日も…。
まるでロボットのように。
入社して6ヶ月…働き過ぎた僕は店長になっていた。
ロボット店長に。
ただなんとなく過ぎていく、そんな毎日の中で一つだけ変わったことがあった。
夢を見たのだ。
ユキちゃんの夢。
ふと現れてはニッコリ笑って消えていく夢。
手が届きそうで届かない夢。
なんとももどかしい夢だけど、僕は懐かしさと嬉しさでいっぱいになった。
「会いたいなぁ」
何の望みもないけれど、心の片隅でそう思う自分がいた。
ロボットが人間の心を取り戻した瞬間だった。
けど、ユキちゃんの連絡先も、今どこで何をしているのかも全く知らない僕には会う術があるはずもなく…。
またロボットに戻りかけたある日、専門学校の同級生の「ジュンくん」が僕が働く店に飲みに来た。
偶然の再会だ。
再会した僕らは飲みに行く約束をし、その日がやって来た。
ジュンくんとは、学生時代に特に仲が良かったわけでも悪かったわけでもなく、同じ集団の一人的な関係だった。
話す内容といえば学生時代の思い出話。
「あの頃は楽しかったな」と笑う二人の笑顔は少し寂しげだった。
思い出話も尽きるころ、僕らはこんな会話をした…
ジュンくん
「いやぁ〜、あの頃は楽しかったな」
僕
「そうだねぇ。またいつか集まりたいね。今でも連絡とかとってる人いるかい?」
ジュンくん
「いやぁ、それが全くいないんだよねぇ…俺も忙しくてさ。」
僕
「みんな地方にいるしねぇ。なかなかね…」
ジュンくん
「あぁ…ユキちゃんぐらいかなぁ、たまにメールやり取りしてるの…」
ミラクル。
ミラクルジュンくん。
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