時代(とき)を超えた青春*戦雲
翌日の朝、彩は散歩をしに外へ出た。周りには田園が広がっていて実にのどかな情景だが、戦の近い日だ、銃(火縄)を持った武士、馬を大急ぎで走らせている男達が大勢いた。『もう…戦争は…止められない…あたしの力じゃ…』彩はただ時代の流れに押されるだけになってしまった…。そんな時、「彩さーん!」白虎隊の少年達が彩の元に駆け寄ってくる。「みんな…どうしたの?」「彩さん、後何日もしないうちに戦が始まる。ここも―、酷い戦場になるだろう…彩さんが巻き込まれないよう、未来に帰った方が安全だ。」儀三郎が走ってきたせいか、息を切らせながら言う。「―でも…、どう帰ったらいいか…まだ分からないの―。お願い、まだ此処に居させて…何か役に立ちたいし…。迷惑はかけない、あたしの事は心配しないで、絶対生きるから」彩が言うと、儀三郎は最初難しい顔をしたが、やがて話始めた。「―分かった。でも一つ、約束だ。必ず生きて欲しい。彩さんが死んだら…俺」それ以上なにも儀三郎は言わなかった。彩は頷き、「大丈夫」だけ言い、にこりと笑った。(続)
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