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声-19-

[308]  深谷恵梨香  2010-10-20投稿
「わたし…はやてをしばりつけるために生まれてきたんじゃない。」

瀬奈の言葉が俺の胸にささった。

「わたしはね、はやてを幸せにしたいの。わたしがはやてに幸せにしてもらったから…わたしのことは忘れないでほしい。でも、わたしはもう、はやてに触れることすらできないから…はやてには新しい出会いの中で、新しい幸せを見つけてほしいよ。」

「瀬奈…以外の誰かと幸せになんかなれないよ…」

「はやて…わたしに出会ってかわったって自分で言ってたじゃない…わたしのおかげで変われた、ありがと、って…わたしうれしかったよ。人生16年は短かったけど、はやてに出会えて、はやての役にたてたならそれだけでも救われた。人生16年生き抜いたぞって感じ…ありがと、はやて…」

「瀬奈…ありがとはこっちのセリフだ…瀬奈と出会えて、生まれ変わって、毎日幸せで…瀬奈、今までなにもしてやれなくてごめんな…」

「そんなことないよ…」
「だって俺…瀬奈の最期に一緒にいてやれなくて…」

「いいの!!瀬奈は、約束守ってくれたから。それで、許す!!」

「約束…?」

「瀬奈の誕生日にでっかいケーキ食わせてやるからなって、病院で言ってたの…ちゃんと聞いてたんだから…誕生日、覚えててくれてありがと…」

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