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声-20-

[327]  深谷恵梨香  2010-10-20投稿
「瀬奈っ!!」

瀬奈がだんだんと薄らいでいく。

「ごめん…もう時間…はやて、わたしの分も生きて、幸せになってね。わたし、はやてのこと、遠くからずっと見守ってるから…」

「瀬奈っ!!イヤだ!!置いていくな!!せなーーーっ」

瀬奈に手を伸ばしても何めつかめず、とうとう瀬奈は消えてしまった。

「せなーーーーーっ」

俺はしばらく声を枯らして泣き叫んだ。

“泣かないで。前を向いて。はやては幸せになれるから。”

空から、そんな瀬奈の声が降り注いできた気がして余計悲しくなった。

今だけは泣かせてくれよ、おまえのために…きっとおまえの分も幸せになるから…

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