クラスメイト7
放課後、図書館へ入るといつものように3年生が数人勉強していた。
いつもは素通りするが、脚を止め見渡してみる。
背の高い男子と目が合い、軽く会釈された。
あの人だ。
私も会釈を返すと、その人は席を立ち、こちらに向かってきた。
「ちょっと、いい?」
小声で言われ、入ったばかりの図書館を出て中庭に連れて行かれた。
「手紙読んだよね?」
中庭のベンチに二人で座る。
「は…い。」
何とも思っていない人のはずなのに、私の心臓はバコバコいっている。
断るはずなのに、相手のペースに乗せられて断れない。
「好きな奴とかいる?いないんだったら、試しにさ…」
話がどんどん進んでいく。
目が回る。
ふと中庭から図書館を見ると二階の出窓から誰かがこちらを見ている。
綾瀬だ。私に気付くと「ちょっと待って」のポーズをして、姿を消した。
その間にも先輩の話は終わらない。
こんなに想ってくれてる人がいただけで、私の乾いていた高校生活は一気に潤ったように感じ、ありがたいとも感じた。
でもそれと恋とは別で、付き合う気にはなれない。ただ断ることが心苦しかった。
よく綾瀬はあの女子の告白を断れたもんだ。
いつもは素通りするが、脚を止め見渡してみる。
背の高い男子と目が合い、軽く会釈された。
あの人だ。
私も会釈を返すと、その人は席を立ち、こちらに向かってきた。
「ちょっと、いい?」
小声で言われ、入ったばかりの図書館を出て中庭に連れて行かれた。
「手紙読んだよね?」
中庭のベンチに二人で座る。
「は…い。」
何とも思っていない人のはずなのに、私の心臓はバコバコいっている。
断るはずなのに、相手のペースに乗せられて断れない。
「好きな奴とかいる?いないんだったら、試しにさ…」
話がどんどん進んでいく。
目が回る。
ふと中庭から図書館を見ると二階の出窓から誰かがこちらを見ている。
綾瀬だ。私に気付くと「ちょっと待って」のポーズをして、姿を消した。
その間にも先輩の話は終わらない。
こんなに想ってくれてる人がいただけで、私の乾いていた高校生活は一気に潤ったように感じ、ありがたいとも感じた。
でもそれと恋とは別で、付き合う気にはなれない。ただ断ることが心苦しかった。
よく綾瀬はあの女子の告白を断れたもんだ。
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