どこにいても、7
「な、なんで」
「へ?退院祝い」
自分で言うか、と思ったけどそういうとこも吉岡らしいや
「やっぱいた」
声のする方を振り向くと松村がいた。
「涼だあ!なんでここが分かったの?」
吉岡が嬉しそうに聞くと
「花歩の見舞いに行ったのにいなかったから聞いたらここにいるって!だからきたの」
走ってきたのか語気が荒くなってる
「…まあ退院おめでとう。」
「ありがとー」
微笑みあう二人はほんとに仲がいいと思う。
「涼迎えに行くとこだったけど楽できちゃった!じゃ、いこ」
「どこに?」
松村が言った
「お楽しみ」
歩きだす吉岡に僕達はついていくしかなかった。
それから電車に20分ほどのった。
「はい、ついたー!」
電車からおりて、少し歩くと海があった。
「うわ、きれいー」
「でしょ?私のお気に入り場所」
えっへん、なかんじのポーズをとった吉岡に苦笑。
「今日は退院したばっかだし安静にしなくちゃだからここで色々話そう!」
そういった吉岡の笑顔は本当に笑ってた。
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