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僕と同じ髪の色 (昔)

[354]  快雅  2006-09-04投稿
 アルトン家、初めて聞くわけでもないし、仲がいいわけでもなかった。でも、特に関わりを持っていたわけでも無いのに何故今更、始末する必要があるのかと思った。それも、今日明日のうちに殺れというのだ。
 しかし、そう思ったところで自分は何をするわけでもないし、ただ父親の言った通り動くだけだ、理由はない。
「ジュンヤ・・・仕事なのか?」
「まあね。」
 白い短めのコートを羽織り、ナックルを手にはめた。
「なぁ、」
「言っておくけど、いくら君でも僕の邪魔をしたら・・・ただじゃすまないよ。」
 ナナクは口をへの字に曲げて不満そうに「分かってるけどさ」と言った。彼は何か知っていたのかもしれなかったけど、僕は聞かなっかった。
 アルトン家は僕らがいた町からそう遠くない所にあった。
「貴様、何の用だっ」
 そう言った警備員から始めて、僕は数えきれないほどの人を殺めた。これをしている間は特に何の感情もわいてこない。
 ある部屋にはいると、他の部屋とはうってかわってぬいぐるみがあり、大きなベットがあった。そこには明らかに人が寝ていた。
(呑気な奴だ・・・・)
 ベットに乗り変わりなく殺ろうとした。しかし、顔を見ると今まで何ともなかった体に、冷や汗がでた。
「スカイラーク・・・・!!」
 この金色髪まさか、そう思ったときドアから黒ずくめの人間が入ってきた。
「貴様、お嬢様を!!!」
 そう言った。
 まだ僕は何もしていない。この子も生きている。なのに、彼奴らは撃ってきた。僕は目の前弾丸をよけることができずに、三発に当たってしまった。
「・・・主の生死も分からん、下衆どもが・・・・」
 僕はその後を知らない。覚えてないんだ。でも、気がついたときにはさっき必死でかばった恋人にも赤いバラが咲いていた、ただそれだけ。
 それから三日後僕はイタリアを離れた。

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