ショートストーリー(冬のひととき)
「寒っ…」
隣で手を合わせながら溜め息まじりに言う女性は、僕の彼女の由紀。
頬と鼻が真っ赤だ。
「なんでそんなに薄着で出てくるの?風邪ひくじゃん。」
「う゛っ〜…
だって、こう君が急に呼び出すからさ…」
そう、僕はこんな寒い日の夜に無性に由紀に逢いたくなって、先ほど彼女にメールしたんだ。
だからって上着も着ずにでてくるなんて、またそんな彼女が愛おしくて仕方ない。
「風邪引いたら困るから、これ着て。」
僕は着ていたジャケットを彼女に渡す。
「ありがと…。
こう君なんかあった?急に連絡きたからびっくりしたよ。」
まさか聞かれるなんて。
「ん…。秘密。」
言えるわけない。
逢いたかっただけ、なんて。
「え〜、気になるじゃんよ。」
僕は微笑みでごまかした。
「そうやってごまかさないで〜
なんかあったんでしょ?どうしたの?」
なんもないよ、本当に逢いたかっただけなんだ。
「うん。
じゃあさ、由紀キスしようよ。」
「は??こう君答えになってないよ?」
真っ赤になりながら答える由紀が本当に可愛い。
だから思わず彼女の右腕を引っ張ったんだ。
「…っ」
ほんの少しだけ触れていた唇が離れる。
「…こう君っ…外だよ…」
由紀は恥ずかしいのか耳まで真っ赤だ。
「かまわない。もう一回。」
「やっ…」
由紀の返事を聞く前に
今度は頭ごと引き寄せて深いキス。
「んっ…」
しばらく離れられなくて
深く由紀を味わっていたら
苦しいのか胸を叩いてきた。
由紀を離してやると
顔が真っ赤で息が荒い。
苦しかったんだろう。
ごめん。
由紀を前にすると我慢ができないんだ。
「さっきの答えはね…」
由紀の耳元でそっと言うと
やっぱり由紀は茹でダコのようになった。
『…由紀にどうしても逢いたくなったんだ。』
──ある冬のひととき。
隣で手を合わせながら溜め息まじりに言う女性は、僕の彼女の由紀。
頬と鼻が真っ赤だ。
「なんでそんなに薄着で出てくるの?風邪ひくじゃん。」
「う゛っ〜…
だって、こう君が急に呼び出すからさ…」
そう、僕はこんな寒い日の夜に無性に由紀に逢いたくなって、先ほど彼女にメールしたんだ。
だからって上着も着ずにでてくるなんて、またそんな彼女が愛おしくて仕方ない。
「風邪引いたら困るから、これ着て。」
僕は着ていたジャケットを彼女に渡す。
「ありがと…。
こう君なんかあった?急に連絡きたからびっくりしたよ。」
まさか聞かれるなんて。
「ん…。秘密。」
言えるわけない。
逢いたかっただけ、なんて。
「え〜、気になるじゃんよ。」
僕は微笑みでごまかした。
「そうやってごまかさないで〜
なんかあったんでしょ?どうしたの?」
なんもないよ、本当に逢いたかっただけなんだ。
「うん。
じゃあさ、由紀キスしようよ。」
「は??こう君答えになってないよ?」
真っ赤になりながら答える由紀が本当に可愛い。
だから思わず彼女の右腕を引っ張ったんだ。
「…っ」
ほんの少しだけ触れていた唇が離れる。
「…こう君っ…外だよ…」
由紀は恥ずかしいのか耳まで真っ赤だ。
「かまわない。もう一回。」
「やっ…」
由紀の返事を聞く前に
今度は頭ごと引き寄せて深いキス。
「んっ…」
しばらく離れられなくて
深く由紀を味わっていたら
苦しいのか胸を叩いてきた。
由紀を離してやると
顔が真っ赤で息が荒い。
苦しかったんだろう。
ごめん。
由紀を前にすると我慢ができないんだ。
「さっきの答えはね…」
由紀の耳元でそっと言うと
やっぱり由紀は茹でダコのようになった。
『…由紀にどうしても逢いたくなったんだ。』
──ある冬のひととき。
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