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とあるウサギとカメの話

[561]  シェバ  2010-11-23投稿
やあ、ボクはカメ。

今日は天気がいいから
外に出て散歩してるんだ。

ボクがのったり、まったり、歩いていると、

『Hey!カメサン!今日もイイ天気だネ!』
…と、
テンションが高い
ウサギさんが
ぴょんぴょんと跳ねながら
やってきたんだ。

『やあ、ウサギさん。
いい天気だね。』

『だネ!カメサンは今日もノ・ロ・マだネ!HAHAHA!こんなんじゃ、すぐに日が暮れちゃうよ!』

正直に言おう。
ボクはこのウサギさんが、
いや、ウサギが、
大嫌いである。
本音を言うと、
うざったぃ。

『カメだから
しょうがないだろ。』

眉間にシワを寄せながら
言い返したボク。

『ぷぷっ、そだね!
あ…そうだ!イイコト、思いついちまったZE!』

『何をだい?』

『レースさ!
ルールは簡単。
あそこの巨大岩のトコから、
あっちの山のてっぺんまで
かけっこで勝負するのサ!』

こんにゃろ…
ボクが負けるに
決まってるだろ…

『いいけど…
ただのレースじゃ
つまらない。
賭けをしよう。』

『賭け?』

『うん。
レースに負けたほうは
レースに勝ったほうの
願いを何でも聞く!
どうだい?』

『イイネ!
じゃあ、明日!』


−当日、

『位置について〜
よ〜い…ドン!』


……
………

勝った。
ボクが。
何で勝てたかって?
昨日の夜中に
ウサギさんの所に行って
ウサギさんを
木に縛りつけて
おいたからさ。

普通に戦って、
ボクが勝てるワケないだろ?
フッ…
我ながら見事な作戦勝ち…
ックク…
フハハハハハハ!








『カメさん、寝言多いな。』

ウサギは、
寝ているカメを抜いて、
とっくに
ゴールに着いていた。

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