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最低な私と最高な友達

[520]  十六夜  2010-11-25投稿
「この手紙さ〇〇君に渡してくれる?」

「いいよ」


私は××から手紙を受け取った。

(〇〇君へか…私も好きなのに…)

その手紙は紛れも無くラブレターだった。
私はそのとき手紙を渡すべきなのか迷った。

(……どうしよう、渡したく無いな…)

私は悩んだすえに手紙を開けてしまった。
手紙には
『〇〇君へ
あなたに会った時からずっと好きです。
優しい所やちょっと素直じゃないあなたがずっと好きです。
あなたの全てが好きです
私の彼氏になって下さい』

渡したくない!!

私はその手紙をバラバラに破いて捨てた。


翌日

「ねぇ手紙渡してくれた?」

「…うん」

「本当!ありがとう!」

嘘。
手紙なんて渡してない、
捨てたなんて口が裂けても言えない。
××の笑顔が痛い。

(私も〇〇のこと好きなんだ)

「ねぇ!手紙渡してくれたお礼にさなんか奢るよ〜!」

「!!い、いいよ…気にしないで、私達、友達なんだから…」

(何言ってんだろ私…
『友達』なんて言える立場じゃないのに)

「本当に良いの?」

「うん気持ちだけで十分だよ…ありがとう」


私は家に帰ると〇〇に告白した。
返事はOKだった。

(どうしよう!凄く嬉しい!…これで××も諦めてくれるよね…)

私は××に電話で〇〇と付き合う事になったと連絡をした。

(やっぱり怒るかな…)

そう思っていたのに返ってきた返事は予想外の言葉だった。

『えっ!!凄いじゃん!おめでとう!上手くいくと良いね!』

(え?何それ…)

私は一瞬頭が白くなった

「…………怒らないの」

『え?何で怒るの?』

「だって、私が〇〇に告白したんだよ?!あんたが好きだって知ってたのに!」

暫く沈黙が続いた

『………知ってたよ』

「え?」

『私ね…本当は全部知ってたの、△△が〇〇君の事好きだって…私の手紙だって渡さないで捨ててたでしょ?』



続く…

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