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クリスタルクラッシュ10―?

[414]  いっと  2010-11-30投稿
「なるほど、リスクはある訳か」
スレイは小さく頷いた。
「それだけの力を使うにはやはりそれ相応のリスクが伴う。当然じゃな」
「使えば使うほど精神に負担が出るのか?」
「いや、小さな力なら問題ない。大きな力を使うと負担が出るそうじゃ」
グレアムは持っていた書類をスレイに渡した。
スレイは書類に目を通すと、僅かに眉をしかめた。
「十回程度しか使えないのか?」
「そうじゃな。それ以上使うと拒絶反応を示すらしい。大きな力は十回程度と考えた方がよいだろう」
「そうか…一々数えないといけないのか…」
「残念に思う事はないぞ。小さな力でも十分戦えるようになる。そうでなければクリスタルクラッシュという組織自体が短期間で崩壊しているはずじゃからな」
グレアムはそう言って、別の書類をスレイに渡した。
スレイは書類を見て「力の使用に対する相手国の戦死者」という項目に目をやると、
「そうか。小さな力でも普通の人間には脅威になっていたわけだ」
と、言いながら頷いた。
「ただ、やはり大きな作戦には大きな力を使う事が多かったらしいがね」
グレアムは小さく息を吐いて、首を横に振った。

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