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チケット 5 〜ようこそ、無法地帯へ〜

[359]  るー6  2010-12-05投稿
首相官邸。

「続々とモニター達が集まっているようです。」

秘書の松山が首相の勝山直人に伝えた。

勝山はうれしそうに顔を赤らめていた。

ふくよかな体にギトギトした肌。典型的なおじさんだが、その性格はかなりの曲者だった。

「アンダーワールドは無法地帯…。さて…、どんな心理戦が繰り広げられるのやら…。」

秘書は、

「きっと、首相のお望みどおり、あれが起きますよ。」

「アレ…とは?」

首相、勝山が尋ねると、

「殺しあいが。」

その言葉を聞いた勝山は、頭をかきはじめた。

「そ…そうか…ムフフ…。殺しあい…ムフフ…。」

「では、ごゆっくりモニタリング頂くために、モニタールームまで…。」

秘書は冷静に、興奮状態の勝山をモニタールームまで移動させた。

「では、ごゆっくりどうぞ。」

「うむうむ…。」


車で1時間半ほど。とある山のふもとに、

ぽっかりと開いた穴。

穴周辺には、何十台もの車が停まっていた。

「ここが…アンダーワールド入り口…。」

杏がつぶやく。

「地下施設…。」

健太も手の震えを押さえて言った。

「中へ入れ。」

2人の男に促され、杏、健太は中へと入っていった。
これからしばらく、地上とはおさらばだ。

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