sound of you 29
いくら考えてもわからない。
でもユキってバレたことは確実だ。
もう怖いものなんてなくなったじゃないか。
私は綾川くんが拾ってくれたペンケースを急いでカバンに入れ、教室の電気を消して廊下に飛び出す。
廊下は真っ暗だ。
でもさっきのような恐怖感はなかった。
ただひたすら走った。
パタパタパタパタ
廊下を走る自分の足音が校舎内に響く。
もう綾川くんが何を考えてるかなんていい。
とにかく充(ミツル)と話したい。
パタパタパタパタ
暗がりの中、人影が見えた。
「綾ッ…、み、充ッ!!」
叫ぶ声が少し震えた。
人影は歩くのをやめこちらを向いたのが分かった。
ちょうどそのとき外灯の明かりがつき、廊下の窓からほんのり明かりが差し込み、相手の顔が見えるようになった。
綾川くんは黙ったままだ。
「ご…めんなさい!…私『ユキ』…って偽名使って……あ、綾川くんにメールしてた。」
私は息切れを押さえながら話す。
「最初は…クラブですれ違ったとき…、綾川くんって気づかなかった。ずっと気づかないまま…CDもらってたんだけど…。途中で気づいて…、でも本人だって自信無く…て…、偽名使って…」
でもユキってバレたことは確実だ。
もう怖いものなんてなくなったじゃないか。
私は綾川くんが拾ってくれたペンケースを急いでカバンに入れ、教室の電気を消して廊下に飛び出す。
廊下は真っ暗だ。
でもさっきのような恐怖感はなかった。
ただひたすら走った。
パタパタパタパタ
廊下を走る自分の足音が校舎内に響く。
もう綾川くんが何を考えてるかなんていい。
とにかく充(ミツル)と話したい。
パタパタパタパタ
暗がりの中、人影が見えた。
「綾ッ…、み、充ッ!!」
叫ぶ声が少し震えた。
人影は歩くのをやめこちらを向いたのが分かった。
ちょうどそのとき外灯の明かりがつき、廊下の窓からほんのり明かりが差し込み、相手の顔が見えるようになった。
綾川くんは黙ったままだ。
「ご…めんなさい!…私『ユキ』…って偽名使って……あ、綾川くんにメールしてた。」
私は息切れを押さえながら話す。
「最初は…クラブですれ違ったとき…、綾川くんって気づかなかった。ずっと気づかないまま…CDもらってたんだけど…。途中で気づいて…、でも本人だって自信無く…て…、偽名使って…」
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