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チケット 9 〜オープニングゲーム〜

[358]  るー6  2010-12-26投稿
「行き先はどれも一緒なので、どうぞご安心を。」

「…行き先はどれも一緒?」

一人の女性が疑うように尋ねたところ、

「まぁ本当は、1台だけ死のエレベーターとなっております…。」

死のエレベーター。

まさに、自分の身を運に任せるロシアンルーレット。
「はい。もうここから、ゲームは始まっております。」

ざわつく百人。

「考える時間は1分。ゲームスタート!」

健太達も、何も見た目はかわらないエレベーターを観察しはじめた。

中に入ると、モニターが天井にあり、他のエレベーターの状況を見ることが出来る仕組みになっていた。

また、側面がガラス張りで隣のエレベーターの様子も見える。

「何番にした?」

健太は、杏に聞いてみた。
「3…にしようかな。」

杏は自身なさげに、真ん中の3番のエレベーターを選んだ。

「俺は5番にするつもり…。」

「何で?」

「だって…真ん中は見せしめのエレベーターとしては最適なんだよ。もし端っこが見せしめのエレベーターであったとしたら、もう片端のエレベーターを選んだ人は、見せしめの光景があまりガラス越しには見えない。おそらく全ての人に均等な恐怖感を与えるには、3番のエレベーターを死のエレベーターにするはずだ。」

健太の説得に杏は、

「…でも…もし逆だとしたら…。」

杏がつぶやいたその時!

「残り10秒です!お急ぎください!」

とアンドロイドが叫んだ。

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