sound of you 49
綾川くんはスタッフらしき人に腕を引っ張られながら店から出ていった。
残された私は一瞬の出来事に目をパチクリさせた。
「菜々ちゃんは行かないの?」
ヤスさんがカウンター越しに聞いてくる。
「…あ、ハイ。いえ、行きます。」
私がコートを手に立ち上がろうとすると、
「ミツルの奴、モテるけど、女の子と2人で居るとこ見たの今日が初めて。」
ヤスさんがニヤリと笑う。
「え?」
「いつかアイツの必死さに気づいてやってね、菜々ちゃん。」
ヤスさんはそれだけ言うと軽く手をあげ先ほどのお客さんのところへ戻った。
私はコートを羽織り、2人分の代金をテーブルの上に置こうとすると、ヤスさんが「ミツルにつけとくから早く行ってやり。」と拒まれた。
「おいしかったです。ごちそうさまでした。」
私はバーのドアを開け、『pleasure』へ戻る。
必死?
何に対して?
やっぱ音楽に対してかな?
考えながら歩いていると、前から綾川くん走ってきた。
「ハァ、ハァ、置いてってごめん!」
……ガシッ
手を掴まれ、『pleasure』へ走りだす綾川くん。
さっきは腕を掴まれたけど、今度は手を繋がれてる。
いきなりこういうことされると心臓に悪いんだけどなー。
残された私は一瞬の出来事に目をパチクリさせた。
「菜々ちゃんは行かないの?」
ヤスさんがカウンター越しに聞いてくる。
「…あ、ハイ。いえ、行きます。」
私がコートを手に立ち上がろうとすると、
「ミツルの奴、モテるけど、女の子と2人で居るとこ見たの今日が初めて。」
ヤスさんがニヤリと笑う。
「え?」
「いつかアイツの必死さに気づいてやってね、菜々ちゃん。」
ヤスさんはそれだけ言うと軽く手をあげ先ほどのお客さんのところへ戻った。
私はコートを羽織り、2人分の代金をテーブルの上に置こうとすると、ヤスさんが「ミツルにつけとくから早く行ってやり。」と拒まれた。
「おいしかったです。ごちそうさまでした。」
私はバーのドアを開け、『pleasure』へ戻る。
必死?
何に対して?
やっぱ音楽に対してかな?
考えながら歩いていると、前から綾川くん走ってきた。
「ハァ、ハァ、置いてってごめん!」
……ガシッ
手を掴まれ、『pleasure』へ走りだす綾川くん。
さっきは腕を掴まれたけど、今度は手を繋がれてる。
いきなりこういうことされると心臓に悪いんだけどなー。
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