・・ 空 ・・第3話「目覚め」
「・・んっ」
少女が目を覚ますと、部屋は明るく昼頃のようだった。布団に入ったまま体を起こして、辺りを見渡した。
「ここは・・??」
少女は起き上がり布団を丁寧に畳むと、布団を開けて部屋から出た。階段を見つけると壁に手をつきながら、ゆっくりと階段を1段1段下りた。1階につくと、医者がデスクに向かい少女に背を向けて座っている。少女は少し戸惑い辺りを見渡し、ゆっくりと口を開いた。
「あの・・」
「うわっ!!!!」
医者は凄い勢いで驚き、椅子に座ったまま、後ろに引っくり返った。
「大丈夫ですか??」
「ああ大丈夫だよ」
医者はゆっくり立ち上がり少女の方を向いたまま椅子に座り直した。
「目を覚ましてよかったよ」
「ここは??」
「ここはミケルから東にあるサラ島と言う小さな島だよ」
「サラ島・・??どうして・・」
「ああ、3日前の夜中にうちの島の若いのが君が浜に倒れているのを見つけてね」
「3日!??・・そうでしたか。ありがとうございました」
少女は急いで診療所から出ようとして、医者は慌てて追い掛け、腕を掴み止めた。
「どこに行く気だ!??」
「すぐにここから離れないといけないの」
「なぜ!??」
「貴方達が苦しむ事になるわ」
「??・・理由はよく分からないが、君は今絶対安静だ。俺はこの島唯一の医者だ。今君が無理をする事は俺が許さない」
「・・・」
「それにもうすぐ君を助けた子が来る。一言礼ぐらい言いなさい」
「・・分かったわ」
「俺は医者の青海(セイカイ)。ゆっくりして行きなさい」
少女は黙ったままソファーに座った。青海は仕方がなく温かいココアをいれて、少女の前にある小さな机の上に置いた。
いきなり診療所のドアが開き、青海と少女は同時にドアを見た。そこには空牙が立っていて、少女を見て目を丸くしている。
「目覚ましたんだ」
「たった今起きた所さ。空牙もソファーに座りなさい。何か飲むか??」
「お茶!!」
「了解」
青海はお茶を入れに席を立ち、空牙は少女と向かい合わせに座った。
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