sound of you 57
私は突然の出来事に驚き硬直する。
綾川くんが手を握ってる。
ここはバス停で他にも生徒がぞろぞろと集まってきてる。
私たち二人の繋いでいる手はみんなに見えない位置にある。
心臓が手に移動したみたいに、血流が早くなった。
「ど、どうしたの?」
私が聞くと、綾川くんは答えずにさらに強く手を握った。
しばらくすると「ごめんね」と言って手を離された。
ちょっと名残惜しかった。
「俺今からヤスさんとこにレコード借りに行くけど一緒に来ない?」
思わぬ誘いに心が踊った。さっきまでのドロドロした感情はもうなくなっていた。
「………行く」
「じゃ、バスじゃなくて電車だから。行こ。」
そう言って立ち上がった綾川くんの後ろを付いていく。
バス停で待っている生徒たちの間を通ると、
「あの二人カップル?」
「お似合いじゃない?」
一年生らしき女子生徒たちがコソコソ話しているのが聞こえた。
私は嬉しくて顔が赤くなったのを隠すように歩く。
綾川くんにも聞こえたはずなんだけど、前を向いてて表情が分からない。
……いやじゃ、ないよね?少しは私も期待していいよね?
そんなことを考えながら駅まで歩いた。
綾川くんが手を握ってる。
ここはバス停で他にも生徒がぞろぞろと集まってきてる。
私たち二人の繋いでいる手はみんなに見えない位置にある。
心臓が手に移動したみたいに、血流が早くなった。
「ど、どうしたの?」
私が聞くと、綾川くんは答えずにさらに強く手を握った。
しばらくすると「ごめんね」と言って手を離された。
ちょっと名残惜しかった。
「俺今からヤスさんとこにレコード借りに行くけど一緒に来ない?」
思わぬ誘いに心が踊った。さっきまでのドロドロした感情はもうなくなっていた。
「………行く」
「じゃ、バスじゃなくて電車だから。行こ。」
そう言って立ち上がった綾川くんの後ろを付いていく。
バス停で待っている生徒たちの間を通ると、
「あの二人カップル?」
「お似合いじゃない?」
一年生らしき女子生徒たちがコソコソ話しているのが聞こえた。
私は嬉しくて顔が赤くなったのを隠すように歩く。
綾川くんにも聞こえたはずなんだけど、前を向いてて表情が分からない。
……いやじゃ、ないよね?少しは私も期待していいよね?
そんなことを考えながら駅まで歩いた。
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