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・・ 空 ・・第5話「追手」

[365]  ほち  2006-09-07投稿

空牙が走っていると、途中で青海と合流した。

「空牙急ぐぞ」
「ああ」

2人がさらに音のする方へ走ると、いきなり大きな爆発音がして、突風と砂埃がたち2人は足を止めた。

「何なんだ!!??」
「落ち着けっ!!砂埃がはれるのを待つんだ」

段々砂埃がましになり、砂埃の中から2人の見知らぬ剣を持った女と男が現れた。

「お前ら誰だっ!!??」
「・・・・・・」

2人組は黙ったまま空牙を見て、空牙達の5m程手前で足を止めた。女は肌は白く赤髪のショートカットに目も怖い程の赤で、170センチ程の長身に短剣の二刀流。男は金髪に緑の瞳、この糞暑い中ロングコートを着ていて、身長は180センチぐらいで、太く長い大剣を背に背負っている。

「ねぇ、龍紅(リュウク)あの餓鬼さ〜瑠璃華(ルリカ)様が言ってた奴に似てない??」
「どんな奴だっけ??凜(リン)メモってただろ??見てみろよ」

此方を無視して2人でゴチャゴチャと喋っている。凜と呼ばれた女はポケットからメモを出して空牙を見た。

「少し長めの黒い髪に、身長は175センチ程、切長な目に青い瞳。剣はこの島の秘宝「十六夜(イザヨイ)」か・・」

凜がメモを読み終わり、メモをポケットに閉まうと、龍紅と呼ばれた男が口に手をそえて、空牙に向かって叫んだ。

「お〜い坊主っ!!その剣は「十六夜」かっ??」
「はっ!!??何だ??」
「だから、その剣は「十六夜」か??」
「・・・そうだけど」
「そうか。お前可哀想だなぁ〜」
「はっ!??」
「最高の剣に最高の血を持ってるって言うのに、こんなチンケな島で育ち実戦経験はゼロに近い。実戦になれてりゃお前は最高の剣士だったぜっ!!」
「??」

龍紅は背中にある剣を握った。空牙は手に力を入れて剣を構え、瞬きをした瞬間龍紅は空牙の目の前にいた。

「空牙っ!!」

青海は大きな声で叫んだ。

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