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わたしの恋愛履歴書

[403] ちぃ。 2011-01-20投稿
わたしの初恋は、幼稚園の年長のとき。
小学校に入っても、クラスが変わる度に好きな男の子が変わる。
良く言えば、恋多きオンナ。
悪く言えば、多情。

そんなわたしだけど、"お付き合い"を初めて経験したのは高2の冬だから、そんなに早くはなかった。

SOPHIAのボーカルに似ていると自称していたケイは、6歳年上の美容師。

わたしに彼氏ができたって友達が騒ぐから、ついでに歳の差も伝えたら更に騒がれたのを今でもよく覚えている。

恋はたくさんしてきたけど、いざ付き合うとなるとどうしたらいいか分からなくて、幸福感に浸るよりも戸惑うことの方が明らかに大きかった。

でも、何かしてあげたときのケイの喜ぶ顔が好きだった。


その、喜ぶ顔が好きなわたしの感情が裏目に出たんだと気づいたのは、だいぶ後だった。


「お前が高校卒業したら、一緒に住もう。お前を養うから」

付き合ってまだ1ヶ月ぐらいのときに、いきなりケイに言われた。
びっくりしたけど嬉しさの方が勝って、静かに頷いた。

「引越し費用のために俺は、40万貯めるよ。お前は10万だけでいいから貯めてほしい。」

まだ進路のことなんてほとんど考えてなかったし、ケイのことが好きだったから、卒業したら一緒に暮らしてく決意を、ものの数十分で固めた。

それから1ヶ月間、放課後と休日を返上してバイトに明け暮れた。
そのおかげで、目標金額の10万はすぐに貯めることができた。

いつの間にか、ケイとの生活を夢見ていたわたし。

10万を渡しに行った、その日、わたしと別れた後に、ケイはパチンコとキャバクラで遊びほうけていたと、共通の友人から聞かされた。

そういえば、ケイは元ホストだったな…

巧みな話術に騙されて、ケイのことが好きだった感情が裏目に出たと気づいたとき。

わたしは、泣きながらケイのデータを消して、自分の連絡先も変えた。


「そんな男に俺が払った給料を貢いだんかぁ…なんか、悲しいな」

バイト先の店長に、全てを話したらこう言われた。

「でもなぁ、チヒロ、お前は可愛いで。もっとちゃんとしたエエ男がたくさん寄ってくるから、これからや。」

コテコテの関西弁に違和感を感じつつも、店長の言葉は傷ついてたわたしの心を癒してくれた。

さようなら、ありがとう、ケイ。

やがて、わたしの多情の矢が店長に突き刺さるなんて、この時はまだ知る由もなかった。

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