劇団ドリームシアター(3)
「琢也、事務所に契約解除されたんだってな」
「ああ…会社的に相方を個人で売り出すってさ」
「ふーん…まあ、俺もいつ首切られるかわからないよ。相方の個人の仕事が多くなって、俺暇だもんよ」
芸人である佐藤琢也と原山俊作は、お互いの将来に不安を感じ始めていた。
お互いに相方個人の仕事が入り始めて、事務所もそれぞれに力を入れなくなっていたのだ。
「悔しいよな。ネタ書いてんの俺達だってんだよなあ〜。」
「しょうがないんじゃないか?世間の評価がそうなっちゃってるんだからさ…」
「お前〜冷めてんなあ。これからどうすんだよ?」
「どうって…芸人やり始めたころは、『天下取ったる』とか、『合コン三昧だあ〜』なんて思ってたけどさ、なんか上手くいかないんだよなあ。…だから、地味にアルバイトでもして、生計たてるよ」
「そっか〜俺は、事務所に、社員になれって言われてんだよな」
「良かったじゃねえか。お前ら、インテリ芸人として、売り出そうとしてたんだからよ。高卒でつぶしのきかない俺には、俊作がうらやましいよ」
「不本意だよ。最初は良くてもさ、周りが飽きてくると、だんだん仕事なくなってくるのさ。俺みたいな個性のないやつはさ…」
「個性がない?俊作がか?俺に比べりゃあった方だろ」
「そんなことないよ。おいしいとこは、全部相方にもっていかれてたんだから」
「まあ…俺にとっては、今夜のライブが最後だよ。しょうがないけどさ」
「後悔してないのかよ?」
「後悔?しっぱなしだよ。なんでもっと、個性が発揮出来なかったんだろうってな。なんでもっと早く親を安心させられなかったんだろうってさ…次から次へと出てくるよ」
琢也は、泣きそうな声で言った。
「そっか…。俺もどうしていいかわからないよ。まあ…落ち着いたら飲もうぜ。おごるからさ」
「ああ…ありがとな。とりあえず頑張ってみるよ」
2人は、複雑な思いを抱えたまま、この後のライブに備えることにした。
「ああ…会社的に相方を個人で売り出すってさ」
「ふーん…まあ、俺もいつ首切られるかわからないよ。相方の個人の仕事が多くなって、俺暇だもんよ」
芸人である佐藤琢也と原山俊作は、お互いの将来に不安を感じ始めていた。
お互いに相方個人の仕事が入り始めて、事務所もそれぞれに力を入れなくなっていたのだ。
「悔しいよな。ネタ書いてんの俺達だってんだよなあ〜。」
「しょうがないんじゃないか?世間の評価がそうなっちゃってるんだからさ…」
「お前〜冷めてんなあ。これからどうすんだよ?」
「どうって…芸人やり始めたころは、『天下取ったる』とか、『合コン三昧だあ〜』なんて思ってたけどさ、なんか上手くいかないんだよなあ。…だから、地味にアルバイトでもして、生計たてるよ」
「そっか〜俺は、事務所に、社員になれって言われてんだよな」
「良かったじゃねえか。お前ら、インテリ芸人として、売り出そうとしてたんだからよ。高卒でつぶしのきかない俺には、俊作がうらやましいよ」
「不本意だよ。最初は良くてもさ、周りが飽きてくると、だんだん仕事なくなってくるのさ。俺みたいな個性のないやつはさ…」
「個性がない?俊作がか?俺に比べりゃあった方だろ」
「そんなことないよ。おいしいとこは、全部相方にもっていかれてたんだから」
「まあ…俺にとっては、今夜のライブが最後だよ。しょうがないけどさ」
「後悔してないのかよ?」
「後悔?しっぱなしだよ。なんでもっと、個性が発揮出来なかったんだろうってな。なんでもっと早く親を安心させられなかったんだろうってさ…次から次へと出てくるよ」
琢也は、泣きそうな声で言った。
「そっか…。俺もどうしていいかわからないよ。まあ…落ち着いたら飲もうぜ。おごるからさ」
「ああ…ありがとな。とりあえず頑張ってみるよ」
2人は、複雑な思いを抱えたまま、この後のライブに備えることにした。
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