わたしの恋愛履歴書2-3
毎日に追われている感じがするから、自分の部屋には絶対にカレンダーを置かないっていう、変なポリシーがあるわたし。
でも、その時ばかりはカレンダーを手放せなかった。しかも、日めくりの。
サトに会えるまで、あと○日、○日…
日めくりカレンダーをめくることで、自分を奮い立たせていた。
待ちに待った当日。偶然にも、この日はバレンタイン。
「手続きが全部終わったら、横浜に行くから。また連絡する」
電話の向こうから、搭乗を急かすアナウンスが聞こえてくる。
搭乗の直前まで電話していた。
サトの乗った飛行機が、羽田へ向かっている。
そう考えるだけで、いてもたっても居られなくて、足早に横浜へ向かった。
着信がきたらすぐに出られるように、携帯を握りしめた。
携帯が手汗で湿ってきたころ、静かに振動しはじめた。
「チヒロー!迷ったー!」
横浜に着いたはいいけど、サトは迷子になったらしい。
「電話きらずに、そこを動かないで」
わたしは迷子を探しに歩きだした。
しばらくすると、戸惑った表情を浮かべている、子犬のようにつぶらな瞳の青年を見つけた。
無言で駆け出し、青年に力いっぱい抱きついた。
「待たせてごめん」
わたしの耳に響いたのは、初めて機械を通さないで聞く、サトの声だった。
でも、その時ばかりはカレンダーを手放せなかった。しかも、日めくりの。
サトに会えるまで、あと○日、○日…
日めくりカレンダーをめくることで、自分を奮い立たせていた。
待ちに待った当日。偶然にも、この日はバレンタイン。
「手続きが全部終わったら、横浜に行くから。また連絡する」
電話の向こうから、搭乗を急かすアナウンスが聞こえてくる。
搭乗の直前まで電話していた。
サトの乗った飛行機が、羽田へ向かっている。
そう考えるだけで、いてもたっても居られなくて、足早に横浜へ向かった。
着信がきたらすぐに出られるように、携帯を握りしめた。
携帯が手汗で湿ってきたころ、静かに振動しはじめた。
「チヒロー!迷ったー!」
横浜に着いたはいいけど、サトは迷子になったらしい。
「電話きらずに、そこを動かないで」
わたしは迷子を探しに歩きだした。
しばらくすると、戸惑った表情を浮かべている、子犬のようにつぶらな瞳の青年を見つけた。
無言で駆け出し、青年に力いっぱい抱きついた。
「待たせてごめん」
わたしの耳に響いたのは、初めて機械を通さないで聞く、サトの声だった。
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