スカバンburn!!〜夢〜 -140- つよがり
――聖「どうやった?」
拓朗が病室を出ると廊下で待っていた聖二が訊いた
拓「…笑っとったわ。冗談まで言って…どうしていいか分からんかった」
聖「そうか…」
2人は静かに出口に向かって廊下を歩き始めた
聖「…波音は疲れて寝ちゃったって。さっきタケからメール来てた。慶太郎達も今日帰ってくるらしいけど、慶太達には俺とみっきーで話すからって」
拓「そう…あのさ、せえちゃん…その…」
聖「秋なら伸昭の家へ行ったって。」
拓「え?」
聖「伸昭の熱が上がってきたらしいからちぃたと一緒にまた伸昭の家やってさ。今日もあいつん家で雑魚寝かな」
拓「ああ…そうやな」
聖「……なあ、拓朗」
拓「ん?」
聖「俺の事は構わなくていいから。…ごめんな、いろいろと」
その言葉に拓朗は何も言えなかった
――一方拓朗が出て行った後の病室
翼「信じられへんな〜だってまだ俺、右手がある感覚がすんねんで?変な感じやな〜」
楽しげに美弥に笑いかける翼
翼「拓朗の奴、ほんまにフックの手、探してくれると思う?あいつ…」
美「何で笑うん?」
翼「え…?」
美「何でうちの前でもつよがんの?うちは…何のためにおんの?」
翼は何も答えなかった
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