sound of you 60
「…ごめっ…、なんか…勝手に想像してたら…」
ポロポロと頬を流れる涙を手の平で横に拭う。
それでも間に合わずにカウンターのテーブルに涙が落ちた。
私の頭の中の中学生の綾川くんが愛しくて堪らなかった。
誰も家には居なくて、そんな家に帰りたくなくて行く場所もなく毎晩街をウロウロして、流れ着いた所がこの店の前…。
また涙が出そうになったのでココアを飲んで深呼吸した。
気付くとすぐ隣の椅子に綾川くんが座っていた。
カウンターに背を向けて逆向きに座っている。
「…………。」
泣いた私に呆れたのか無言の綾川くん。
…………ギュ
一瞬よく分からなかったが、どうやら綾川くんの腕が私の首周りを囲っている。
私の肩に頭をうずめてきた。
「…槇原さん、優しい。」
私は真っ白になった頭を横に振った。
「……あー…、これ離れないとダメかな?」
私はまた頭を横に振った。
ちょっと驚いたのか結局綾川くんは離れてしまった。
私が恥ずかしくて俯いていた。
「槇原さん、こっち向いて」
綾川くんの方を向くと、すごく優しい顔をして笑っている。
この笑顔…大好き。
ボーっと綾川くんの顔を眺めていると、段々視界いっぱいに少し顔を傾けた綾川くんが広がり始めた。
ポロポロと頬を流れる涙を手の平で横に拭う。
それでも間に合わずにカウンターのテーブルに涙が落ちた。
私の頭の中の中学生の綾川くんが愛しくて堪らなかった。
誰も家には居なくて、そんな家に帰りたくなくて行く場所もなく毎晩街をウロウロして、流れ着いた所がこの店の前…。
また涙が出そうになったのでココアを飲んで深呼吸した。
気付くとすぐ隣の椅子に綾川くんが座っていた。
カウンターに背を向けて逆向きに座っている。
「…………。」
泣いた私に呆れたのか無言の綾川くん。
…………ギュ
一瞬よく分からなかったが、どうやら綾川くんの腕が私の首周りを囲っている。
私の肩に頭をうずめてきた。
「…槇原さん、優しい。」
私は真っ白になった頭を横に振った。
「……あー…、これ離れないとダメかな?」
私はまた頭を横に振った。
ちょっと驚いたのか結局綾川くんは離れてしまった。
私が恥ずかしくて俯いていた。
「槇原さん、こっち向いて」
綾川くんの方を向くと、すごく優しい顔をして笑っている。
この笑顔…大好き。
ボーっと綾川くんの顔を眺めていると、段々視界いっぱいに少し顔を傾けた綾川くんが広がり始めた。
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