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わたしの恋愛履歴書3-1

[334] ちぃ。 2011-02-07投稿
「チヒロは、いろんな男とコミュニケーションを計ろうとしてるんやろけど、そうじゃなくて、いろんな人間とコミュニケーションを計ろうとしてみ。男とか女とかより、その人間性を見つめる方が先やな。後は…経験やな。せやけどまだ若いんやから、焦ることないで」
わたしには、何が足りないんでしょうか。
そう店長に聞いて、返ってきた答え。
久しぶりに聞くコテコテの関西弁だった。
お礼を言うはずだったのに、すっかり励まされてしまった。

「また何かあったら、いつでも連絡してな」
家まで送ってくれて、駅に向かって歩きだした店長の後ろ姿を見ながら、わたしは無意識のうちに
「コウスケさん…」
と呟いていた。

それから数週間が過ぎたある日。
久しぶりにメールをした友人に、サトと別れていたことを伝えた。

「男を忘れるには、やっぱり新しい男でしょ!」
と返信がきて、見慣れないアドレスが載っていた。男性を紹介してくれたのだ。
店長から励まされたとは言え、しばらくは恋愛をする気になれなかった。
断りの返信をしようとしたら、更に同じ友人からメールがきた。

「言い忘れた!向こうにもチヒロのアドレス教えてあるから!」

…。
断る余地ないじゃん!
思わず、メールに突っ込んでしまった。

仕方なく、見慣れないアドレス宛てにメールをうつことにした。

これが、トモとの出会いだった。

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