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バケモノ(孤独と争い)

[424] ヒロ 2011-02-10投稿
騒動後、バケモノ扱いされる彼は中学を卒業する迄、クラスの中では空気と同じ扱いであった。
誰一人…先生さえも相手にしなかった。
彼を相手にしたのは不良集団で、その中でも番格と言われる者が、バケモノと呼ばれる彼を「目障りだ」、「もとイジメられっ子のくせに」と仲間に言いふらし、彼に因縁つけて、校舎の裏に呼び出して「タイマンだ!!」と喧嘩をふっかけた。
バケモノの彼は不良達と違い、猫背で更に顔も下を向いて地面を見て恐怖心を抑えている。いわゆるイジメられっ子スタイルである。
対峙する不良がナニやら怒鳴りながら胸ぐらを掴んで来て、彼の顔を殴った…
すると、バケモノの彼は頭の中が白くなり…胸ぐらを掴んだ手を払い、左手で相手の首を掴んで持ち上げ、そこから相手を背中から地面に叩きつけ、彼は相手の上に馬乗り…両肩の上に両膝が乗るようなポジションで、右手を握り締て振りかぶる体制で、相手の顔を彼は見た。
すると相手は、目を強く閉じて歯をくいしばった顔をしている。
それを見た彼は急に平静を取り戻したのか、対峙した彼に「もういいよね?」と言って相手から体を退けて、身体に着いた砂ぼこりを払って立ち去って行った。
対峙した彼は茫然とその姿を見ていて、彼の仲間の一人が「あいつバケモノだな」とボソッと言うとそこに居た全員が恐怖した

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